(C)2017「モリのいる場所」製作委員会

家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。猫や花を、明るい色彩とシンプルなタッチで描いた画家の熊谷守一氏。今年4月。没後40年を記念して東京では回顧展が開催され、熊谷夫妻の日常を描いた映画『モリのいる場所』も5月に公開。ロングランヒットとなった本作が、ブルーレイ&DVDに!

 

■『モリのいる場所』Blu-ray&DVD11月22日発売。DVD・4,104円、Blu-ray〈特装限定版〉・5,616円(価格は全て税込み)。発売・販売元:バンダイナムコアーツ

 

約30年、自宅の庭からほとんど出ずに植物や生物たちを観察するモリ先生こと熊谷守一氏を山崎努さんが、そしてその妻・秀子さんを今年9月に亡くなった樹木希林さんが演じています。

 

老夫婦の日常に大きな事件はあまり起こりません。お手伝いさんや近所の人との交流が淡々と描かれています。

 

この作品で山崎さんと樹木さんは文学座での出会いから56年の時を経て、初共演となったそう。つえ2本をつきながらも、時に素早く力強く歩くモリ先生を崎さんはユーモラスに。そして秀子さんを、樹木さんはあのとぼけた感じで自然に表現します。

 

圧巻なのは、ラスト間際の2人の会話シーン。飄々と生きてきたように見える夫婦でも、お互い楽しいことばかりではなかったはず。戦争という時代背景も含め、各々が通ってきた道に思いをはせてしまいます。

 

風が吹くと、庭に茂る美しい草木がささやき、虫が鳴く。そして、懐かしい昭和の木造家屋……。特別な日常ではないのに、見ると心が癒され、樹木さんの在りし日の姿が心に染みる作品です。