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【今週の悩めるマダム】

夫からDVを受けています。結婚20年、何度も別れようとしました。でも、まだ10代の子どもたちのために離婚すべきではないと思っています。主人も暴力を振るった後は異様に優しくなるので、結局は許してしまいます。子どもたちが成人するまで、私は我慢し続けるしかないのでしょうか。(福岡県在住・40代主婦)

 

これはただちに配偶者暴力相談支援センターに出向き、専門家に相談すべきレベルです。「暴力を振るった後は異様に優しくなる」というのはよくあるケースではないでしょうか。別れる別れないということよりも、この関係性を絶たなければなりません。20年も続いているのであれば、もはや、警察に相談してもいい事態かもしれません。そもそも、人間が暴力によって支配されてはいけないのです。奥様には、人間として幸せに生きる権利があります。我慢するべきことではないし、暴力は許されない行為です。長年連れ添ったご主人への思いはわかりますが、成人前のお子さんたちへの気遣いもわかりますが、それとこれとは別問題。暴力を受けているのに、家族のためであろうとなんであろうと、我慢をしてはいけません。これはしっかりと改善する必要があります。人間の命や尊厳に関わってくる問題だからです。

 

フランスでも、DVがとっても問題になっています。テレビやラジオの番組でよく見聞きしますし、僕の周囲にも被害を受けている人が少なからずいます。友人女性の一人はご主人に足蹴りをされて胸の骨を折りました。彼女は日本人だったので、僕にSOSの電話が入りました。多分、そこは日本人同士ということの安心感があったのでしょうね。ご主人の家族や友達には相談できなかったのかもしれません。そうした経緯で、僕が彼女を車で病院に連れて行くことになりました。フランス人の医師は親切に、というのか、当然のこととして、警察へ提出する詳細な診断書を書いてくださいました。結局、2人は離婚しています。

 

また別の知り合いのご夫婦にも同じような出来事がありました。2人はとっても仲が良く、はた目からは幸せそうに見えていました。でも、実際はご主人が日常茶飯事のように暴力を振るっていたのです。同じようにお子さんのために我慢されていましたが、放置すればするほどにDVが悪化。耐えられなくなってついに警察に相談をされました。その後のことは直接は聞いていませんが、人づてに聞いたところによると、やはり離婚したということです。さらに、ご主人は家族への接近が許されなくなったそうです。僕はその旦那さんのことがとても好きでした。優しい人だったからです。でも警察が判断したことが、正しいと思います。DVというのは、優しいとかそういうこととは関係ないのだと思います。一種の心の病気なのでしょう。命に関わることもあるので対応は早い方がいいと思います。

 

自分以外の人間に不当に虐げられたと感じたとき、僕はいつも「これは誰の人生なのか」と自分自身に問いかけるようにしています。すると「自分の人生じゃないか」と気が付くことができます。奥様の人生は、紛れもなくあなたのものなのですよ。

 

【JINSEIの格言】

どのような事情、理由があっても、暴力は容認できません。なので、ただちに警察や相談支援センターにご相談ください。奥様の場合、専門家の冷静な意見が必要なレベルだと思います。

 

この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします! お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。 ※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。

 

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