お中元・お歳暮の問題、お礼なくても続ける?(JINSEIのスパイス!第55回)

【今週の悩めるマダム】

息子が結婚して3年、嫁の家族との関係に悩んでいます。これまで3年間、お中元・お歳暮を贈り続けてきましたが、一度もお礼をいただいたことがありません。嫁のお母さんが入院したときもお見舞いの品を送りましたが、ご本人からお礼というのか、退院の報告すら届きません。続けるべきかやめるべきか悩んでいます。(愛媛県在住・50代主婦)

 

お中元・お歳暮というのはこういう問題が起こりがちですね。今日、たまたまフランスに住む日本人女性とお茶をしたので「こういうご相談があったんだけど、どう思う?」と聞いてみました。そうしたら彼女は「もう、やめていいんじゃない? それで、その分でお嫁さんに何か買ってあげれば?」との返事でした。たしかに、こちらが毎年贈っているのに、何もお礼がないというのは日本の風習から見てもちょっと変ですよね。ならば思い切って、むこうが贈らないならと割り切るのも手だと思いました。「もしかしたら、“嫁にやったのだから、お中元・お歳暮はもらって当たり前”と思ってお返しをしないのかもね」と彼女は言いました。結構辛口の女性なんです、すいません。

 

「でも、入院したのを聞いて心配して送ったお見舞いにすらお礼がないって嫌じゃない?」と僕が尋ねてみると、「最悪だわ。失礼な人たちね! あたしなら縁を切る。だいたいお中元・お歳暮って風習がこういう人間関係のトラブルを生むんだから、そもそもそんなことやめちゃえばいいのよ!」と、極端な意見に発展してしまったので、とりあえずそこで中断しておきました(笑)。とはいえ、彼女が言うことも一理あると思います。入院のお見舞いにお礼がないのは百歩譲って仕方ないにしても、退院の報告すらしないなんて……。こんな状況では、良好な親戚関係を築いていくのは難しいかもしれないですね。お中元・お歳暮をやめてもむこうに文句を言う筋合いはないし、だれも奥様を責めませんよ。

 

実は、僕もフランスに移住してから、お中元・お歳暮は誰にも贈っていません。もらうこともほぼなくなりました。前は出版社さんからいただいていましたが、時代が変わって減りました。この際だから! と思って、僕もそういう風習をやめてみたのです。さらに言うと、献本(本を作家や評論家に贈る行為)もやめています。「先生、献本する方いますか?」といつも聞かれるのですけど、「いません」と答えて10年以上経ちます。作家の人によっては100冊以上献本している人がいると聞いたことがありますが、僕のやり方じゃないと思ってやめました。その結果、評論してもらえないこともありますが、読みたい人に買ってもらえたら十分嬉しいので、構わないかな。

 

ただ、個人的な見解ですが、もう少しだけ、贈り続けてみてはどうでしょう? ちょっと無理のない金額の商品にして、無理のない範囲内で。むこうが贈ってこないのはむこうの勝手です。だからこちらも贈らない、というのも少し違いませんか? お嫁さんが好きだから、その親御さんに感謝の気持ちを贈る。こうした文化に、日本人の優しい心根があらわれていると思うのです。奥様のお気持ち、少なくとも僕にはちゃんと届いていますよ。

 

【JINSEIの格言】

もう少しだけ、贈り続けてみてはどうでしょう? お嫁さんが好きだから、その親御さんにも感謝の気持ちを贈る。こうした文化に、日本人の優しい心根があらわれていると思うのです。

 

この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします! お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。 ※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。

 

以前の連載「ムスコ飯」はこちらで写真付きレシピを毎週火曜日に更新中!

関連カテゴリー:
関連タグ: