‘’自分中心”だった僕が“息子中心”になった時(JINSEIのスパイス!第56回)

【今週の悩めるマダム】

もう50年以上生きていますが、自分の人生に、ちっとも幸せを感じることができません。ずっと子育てをやってきました。2人の息子のために自分の時間をすべて捧げてきたのです。彼らは大学に入り、家を出ました。そして、私は夫にもずっと尽くしてきました。家族のために、何もかも犠牲にしてきたのです。(静岡県在住・50代主婦)

 

息子や夫のために生きているとか、それ、別に普通のことですし、自分を犠牲にして生きているというのはどこか押しつけがましいように聞こえてなりません。“私は自分が幸せになるために生きている”ではダメなんでしょうか? 家族のために生きていることを“犠牲”とか“我慢”と思っている限り、いつまで経っても幸せになれませんよ。奥様、気持ちはよくわかりますけれど、まずご自分のために生きてみてください。“自分が幸せになるために夫を支えている”とか、“自分が幸福を感じるために息子たちを立派に育てているんだ”と考えてみてはどうでしょうか? “こんなにやってあげているのに”とか“自分ばかり貧乏くじを引いている”と思うから、実際に幸せになれないのです。

 

僕自身もシングルファザーをやっているから言えることですが、僕は自分の息子の犠牲になっているとか、息子の踏み台になっているなんて、思ったことはありません。自分の息子のために“やってあげている”と思ったことは一度もないのです。彼のためにやるのが親の仕事だから普通にやっていますし、彼が立派に巣立ってくれることが結果として自分の幸せだと思っていますよ。それ以上の何も求めていませんが、それが僕の幸せです。離婚して、2人で生きることになった時に、僕は人間の幸福についてやっと気づくことができました。かつて僕は“自分自分”と思って、仕事ばかりしてきた人間です。もっと野心的な人間でした。でも、家族がいなくなり、子どもを育てる側になった時、そこに幼い少年が立っていた。その子は泣きもしないで、じっと耐えていました。自分たちのせいでこの子の幸せを壊してしまったのだ、と初めて気づいたのです。その時、この子が幸せになることが、きっと自分の幸せでもあるのだと思うようになりました。あれから5年経った今でも、僕は息子のために生きることが幸福で仕方ありません。これは本当です。小学生だった息子も高校生になりましたが、この子の成長は僕の幸福そのものでもあります。子育てをしていて、僕は一度もこの子の犠牲になっていると思ったことがないのです。今後もずっとないでしょう。

 

このご相談を読んだ時、僕は昔の自分を思い出しました。自分は家族の犠牲になっていて、自由に仕事ができないと思ったことがありました。そういう負の考え方は、結局悪いものを自分に持ち込みます。今はどんなに忙しくても、子どもファーストで生きています。それが自分の幸福だと思うと、仕事に多少影響があってもまったく気になりません。奥様、どうか、ご自分を大切に生きてください。そうすれば、周りの家族も幸せになります。そうすれば、奥様も幸せになれるのです。“幸せの連鎖”を作っていってください。

 

【JINSEIの格言】

このご相談を読んだ時、昔の自分を思い出しました。自分は家族の犠牲になっていて、自由に仕事ができないと思ったことがありました。そういう負の考え方を、一度やめてみませんか?

 

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