ジョージアの舞踊団で若者が葛藤する映画『ダンサー』に釘づけ
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家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、伝統舞踏団を舞台に、ジョージアンダンスを通して若者の葛藤を描く映画『ダンサー そして私たちは踊った』をご紹介。

 

■映画『ダンサー そして私たちは踊った』Blu-ray&DVD発売中。Blu-ray4,800円、DVD3,800円(ともに税別)。発売・販売元/ファインフィルムズ

 

ジョージアという国をご存じですか。かつてグルジアと呼ばれた東欧の国で、料理がおいしく、ワイン発祥の地としても知られています。

 

なかでもジョージアンダンスという伝統舞踏が有名で、記者は昨年、そこで学ぶ日本人ダンサーを取材しに、10日間首都のトビリシに滞在しました。その国立舞踊団がこの映画の舞台です。

 

両親が離婚し、アルバイトで家計を支える貧しい若者メラブ。唯一の生きがいは、幼少期から兄と習っているジョージアンダンス。ダンスでペアを組むマリは幼なじみで、友達以上恋人未満の関係です。

 

ある日、才能豊かな青年イラクリが入団し、メインキャストの枠を競い合うライバルになります。猛練習を重ねるうち、2人の間にある感情が芽生え始めますが……。

 

イラクリもメラブもそれぞれ彼女のような存在がいるのに、お互いを思う気持ちを抑えきれず、その情熱をダンスにぶつけます。ジョージアンダンスは、男は戦士のように剣舞などで強さを誇示し、女は優美に舞うダンス。

 

保守的な世界で、同性愛はタブーなのです。それでも殻を破り、初めて自由を感じたときのメラブのキラキラとした瞳がとても純粋で印象的です。

 

ラストのオーディションでメラブは、伝統的な衣装に身を包み、堂々と前衛的なダンスを踊ります。そのほとばしるエネルギーに、目が釘づけになることでしょう。

 

(文:西元まり)

 

「女性自身」2020年9月22日 掲載

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