(写真:Naoki HONJO) 画像を見る

話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。今週は渋谷で開催されている、16の国・地域で活動中の写真家100人による展覧会へ行ってきました。

 

■「東京好奇心 2020 渋谷」Bunkamura ザ・ミュージアムにて11月12日(木)まで開催中

 

テーマは「好奇心」で、すでに’18年にパリで、’19年はベルリンで開催され、いよいよ今年、東京に凱旋しました。展示数は約200点。森山大道といった巨匠から若手までが参加しています。

 

会場内は「IDENTITY」「DIVERSITY」「HERE AND NOW」「TIMELESSNESS」の4つのキーワードで構成されています。

 

渋谷のスクランブル交差点のように東京を象徴する風景や、代々木公園のカラスといった何げない瞬間を切り取ったもの、東京で生きる人々の姿など、それぞれの切り口で東京が表現されています。

 

写真家の活躍するフィールドがフォトジャーナリズム、ファッションやアート系など多様なので、見ていて飽きません。むしろその統一感のなさが世界から注目される都市・東京そのものを表している気がしました。

 

100人の写真家たちは「東京画」という写真家集団で、本展のキュレーターの太田菜穂子さんが東日本大震災直後に立ち上げたそう。震災を目の当たりにし写真に何ができるかを考えたとき、確かな記憶を記録する写真の力を感じ、自分たちの居場所・東京を撮り続けることを活動趣旨にしたのだとか。

 

「東京画」が記録した変化し続ける都市の姿。写真の背景にある物語を想像しながらじっくりと楽しみたい写真展です。

 

「女性自身」2020年11月10日号 掲載

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