_dsc7927翔子さんが5歳のとき、同じ年ごろの子供4人を集めてスタートした『久が原書道教室』。それがいまや170人の大所帯になった。全日本書道連盟主催のコンクールでも3年連続のトップ賞獲得者を出すほど輝かしい実績を持つまでになった教室は、障害を持つ生徒も常に1割は在籍している。

学生時代から書道『学書院』の故柳田泰雲先生に師事し、九段を持つ師範の腕前であった泰子さん。教えられることといえばやはり書道である。『お習字を通して翔子にお友達ができたらいいね』という気持ちではじめたこの教室には、1つだけ頑なまでに守り通している約束がある。

「私と翔子には、ピアノ教室や幼稚園で、『引き受けられません』ってさんざん断られ、すごく苦しい思いをしました。わかっていても落ち込みは激しかった。だから、この書道教室はどんなお子様が来ても決して断ることはしない、そう心にきめているのです。

本当に、最初は椅子にも座ってくれない、筆を持って書くのに何日もかかってしまうお子さんもいるんです。なので、途中で『もう続けられないかも』って真剣に悩んだこともありましたね」

小学校入学は「障害者として括られることなく、いろいろな経験をさせたい」という思いから普通学級に。

勉強も運動もいつも最下位だったが、クラスのムードメーカーのような存在でもあった。

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