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(写真はイメージです)

「小学生が大麻を吸っていたなんて話、過去10年間で一度もありませんでした。捜査関係者の間でも衝撃が走っています」(社会部記者)

 

京都市内の公立小学校に通う6年生の男子生徒が「大麻を吸った」と告白した問題で、11日、通信制高校1年生の兄(17)が逮捕された。当の告白した児童は14歳未満のため刑事責任には問われないものの、児童相談所への通告が検討されているという。京都府警の捜査関係者は経緯をこう説明する。

 

「父親は、小6の息子がタバコを吸っていることに悩んでいました。手に負えず学校に『指導してほしい』と連絡したところ、少年は『大麻も吸った』と告白。『9月上旬に兄の部屋で見つけた。ネットで調べたら大麻で、吸い方も簡単に出てきた』と証言したそうです」

 

実は、京都府警は9月にも高校生グループ13人の自宅を一斉に家宅捜査。うち2人を大麻取締法違反で逮捕していたという。いかに子どもたちの間で大麻が蔓延しているかがうかがえる。実際、大麻事件の取り締まり件数は09年以降減少していたが、未成年者に関する事案は増加傾向にあるという。

 

「未成年が大麻所持などで検挙された件数は、13年で59件、14年で80件と増えています。今年は1~6月時点ですでに58人で、去年同時期に比べて倍増ペースになっています」(前出・社会部記者)

 

子どもたちに何が起きているのか。激増の背景には危険ドラッグの罰則強化があるという。 さらにITジャーナリストの井上トシユキ氏は、LINEなどのSNSの普及が未成年の大麻汚染を拡大させる要因になっていると指摘する。

 

「いまの若い子たちの交友関係は多岐に渡ります。『学外に知り合いが多い』ということがステータスになり、LINEで100人規模のグループを作っていることも珍しくありません。問題なのは、本人が知らない人ともつながっていくこと。グループに大人が参加しているケースもあり、そこから大麻について吹き込まれて拡散していくのです」

 

実際、前出の家宅捜索を受けた京都市内の高校生グループ13人もLINE内で「くさすいたいなー」「ネタ引ける?」「スカンクうりきれ」など大麻取引とおぼしきやり取りを交わしていたという。そんな“大麻の輪”から我が子を守るためにはどうすればいいのか。京都府警少年課の担当者は親たちの防衛術をこう語る。

「保護者にお願いしたいのは、大麻のことを知ってほしいということ。把握していれば早期に発見できる可能性が高まるからです。たとえば、大麻は独特の甘くさい臭いがします。そのため使用者は臭いを消すためにお香を焚くようになる。また大麻吸引用のパイプや大麻草を削る攪拌機など見ればわかるものもあり、そうしたサインをキャッチできるのです」

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