投開票直前に知っておきたい「弱者切捨ての政権公約」一覧

16日に投開票が行われる衆院選で、12党の公約が出揃いました。夢のような公約が羅列される中に、いくつか、生活や家計を逼迫するのではないかと危惧される政策も見受けられる気がします」

そう話すのは経済ジャーナリストの荻原博子さん。荻原さんは「なぜ、より生活が厳しい者を切り捨てる政策を打ち出すのか」と危機感を募らせる。主立った党の”弱者切捨ての政権公約”は次の通りだ。

【自民党 党首・安倍晋三(58)】

・経済政策=3%の経済成長、法人税の大胆な引き下げを行う、政権交代後に急激に肥大した生活保護の見直し(給付水準は原則1割カット)。

・消費税増税=賛成。消費税を含む行財政改革の一層の推進で、安定した税制を確立する。

「法人税の引き下げを景気対策として打ち出していますが、そもそも日本の企業の7割は法人税を支払っていません。3割の業績のよい企業の法人税をさらに引き下げると、豊かなところばかりが潤うだけかも」

【民主党 党首・野田佳彦(55)】

・消費税増税=賛成。消費増税で年1兆円規模で増える社会保障の財源を確保。

「前回の選挙で、マニフェストに掲げても実行しなくてもよいということを周知させてしまったので、前回の二の舞になることが危惧されます」

【日本維新の会 代表・石原慎太郎(80)】

・経済政策=3%の経済成長。解雇規制を緩和。最低賃金制を廃止(後に『市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革』と修正した)。

・消費税増税=賛成。消費税は11%にし、地方税化。

「最低賃金の廃止は、一定以下の所得の人に対する『給付付き税額控除』とセットになっていますが、この控除がどこまであるかわからないので、賃金が下げられるのではないかという疑念が消えません」

【国民新党 党首・自見庄三郎(67)】

・経済政策=ゆうちょ資金を活用し、低所得者(年収400万円以下)向けの住宅ローン(金利1.5%程度、返済月額5万円)の創設。

・消費税増税=賛成。日用品には定率減税。

「民営化したとは名ばかりで、いまだに国の支配下にあるゆうちょ銀行が住宅ローンに乗り出すというのは、民業圧迫といわれてもしかたないでしょう」

【公明党 党首・山口那津男(60)】

・消費税増税=賛成。’14年4月の消費税8%引き上げ段階から生活必需品などへの軽減税率導入。

「公明党も、最低保障の機能の充実をうたいながらも、目新しい案は出てきていません」

また、そのほかの党の『年金』に関する政策について、荻原さんは「現行の手直し的なものではなく、根本的に年金を換えるとしてさまざまなプランを出してきていますが、政治のイニシアチブを取れる可能性がなく、絵空事に終わりそうな気がします」と語り、こう続ける。

「結局、私たち庶民が幸福になれるような政策を現実的に打ち出してくれる政党はどこなのか。いま一度見据えて、棄権することなく、必ず選挙に行きましょう」