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安倍法制の行く末が注目される陰で、私たちの生活に大きな影響を与える法案が通ってしまった。日常がますます生きづらくなるものばかり。内容を知って、自分を守る方策を考えよう。

 

まず《派遣法改正》。その問題点は……。

・違法派遣があった場合に派遣先が労務者を直接雇用しなけれはならない制度(労務契約申し込みみなし制度)がなくなり、正社員化が遠ざかる。

・派遣期間が設けられていなかった「専門26業務」に最長3年という期間が設けられ、労務者は最長で3年しか働けない。

・雇用安定化措置に効果が期待できない。

 

「今回の派遣改正法は、派遣会社と企業にだけ都合がいい内容で、派遣労働者にはメリットがありません。年齢的なこともあって、やむを得ず派遣で働き続けているような方が、3年たつと職を失います。このような方が全国に40万人いるといわれます」(日本労働弁護団常任理事の嶋崎量弁護士)

 

次に9月3日、衆院本会議で成立した《マイナンバー法》。今までバラバラに管理されていた所得、年金、社会保険などの個人情報を1枚のカードで管理できるのが法案の柱だが……。

 

・病歴を他人に把握される

・預金など、その人の財布の中身まで丸見えに。

・買い物で個人情報がさらされる。

・子供のプライバシーが管理できなくなる。

 

などの問題点が指摘されている。’17年に消費税が10%になるときの負担緩和策として、このマイナンバーカードを利用するという案が出たことで、現在、本当に実現可能なのかという議論が日本中で巻き起こっている。

 

さらに《社会福祉法改正》。これは、特養1施設当たりの3.1億円という「内部保留」に対して、ここから事業継続に必要な分を除いた「余裕財産」について、地域貢献活動などに充てるよう求めるなどしたもの。

 

「社会福祉法人は、非営利という制約もあり、施設の修繕などに備えなければいけません。大企業が不必要にため込んでいる内部保留とは違う。福祉の分野にも、市場の原理を持ち込もうとするのは承服できません。ほとんどの法人はぎりぎりの運営をしており、無理な削減は入居者の不利益につながります」(民医連の林泰則事務局長)

 

神戸女学院大学名誉教授の内田樹氏はいう。

 

「安部首相が目指しているのは、日本という国全体を株式会社化して、教育も医療も、すべての社会制度を金がもうかるように変えていくこと。経済成長のためには、一党独裁にしなければならないし、政府を批判するメディアは存在してはいけないのです」