子どもの心配は、いくつになっても尽きぬもの。「こんなハズじゃなかった」「子育てに失敗した」とため息をお母さん方も多いだろう。隣の芝生は青く見えるというけれど、よその子どもとくらべてさらにガックリ肩を落とす人もたくさんいる。

 

「親から見ればダメな子でも、社会的にはそうでもないというケースもある。子どもの幸せがひいては親の安定、そしてお得にもつながります。頭ごなしにダメと決めつけず、視点を変えてみましょう」(堀井憲一郎さん)

 

物事は見かた次第。そこで、今回コラムニストの堀井さんにご協力いただき、あなたの子どもが現在何をしているかで、子どもを「損得」で測ってみることにした。失敗作に見えていたわが子でも、損得で考えたら得!という結果が出れば、なんだかいい気分になるのでは?

 

【女子大生キャバ嬢の娘 vs 地下アイドル/アイドル志望の娘】

 

「アイドルという夢に向かってまっしぐらな娘は、『ステージママ願望』のある母親に、夢を見させてくれますね。問題なのは、十分な給料をもらえないことです。むしろレッスン代や諸経費は持ちだしです」

 

それでいて忙しく、学校にも通えなくなってやめた話はよく聞くところ。

 

「ブレークして稼げるようになるならいいですが、地下アイドルはそもそも正統派でデビューできないくらい微妙だから地下なんです。そこから成功する確率は、当然、低いですね。アイドルの卵でも売れるのは当然ひと握りです」

 

なにより損をしているのは、ほかの職業に就くための教育の機会を逸していることだと堀井さんは語る。一方、現役大学生で夜はキャバ嬢という人はけっこういる。彼女たちの中には、稼いだお金でやりくりして、自分で学費を払っている人も。

 

「親からの仕送りはもらわないとか、稼いだ分は留学費用や、資格取得費用にするとか、将来をしっかり見つめていて、親にとっては経済的にもお得な娘です。そして夜の勤務だから、仕事は授業が終わってから。何よりオジサンたちをさばいているから社会性もつく。キャバ嬢のほうが確実にお得な娘です」

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