5月30日、小笠原諸島西方沖で発生した地震のため、関東地方のエレベーター約1万9千台が緊急停止。国土交通省によると、そのうちの14台に人が閉じ込められ、通報から救出まで最大で70分かかったケースがあったという。

 

もしも自分が閉じ込められたら……。危機管理アドバイザーの国崎信江さんは言う。

 

「最初に非常用ボタンを押して、外部と連絡を取り、閉じ込められていることを伝えること。そして騒がず、焦らず、冷静に外からの救助をじっと待ちます」

 

だが、長時間となると、誰もが不安になる。そこでふだんからバッグに入れておけば安心な非常用アイテム5つをピックアップしてもらった。

 

●携帯用トイレ

「これは必携です。閉じ込められているという状況から、トイレへの心理的な不安が頭の中をよぎり、なおさら行きたくなってしまうということがあります。100円ショップなどに、コンパクトサイズのものが売られています」

 

●ゼリー飲料

「水分補給は大事です。ゼリー飲料は小さいうえ、水分だけでなく栄養分も取れます。そして利尿作用が低いことが利点です。普通に水を飲んだりすると、すぐにトイレに行きたくなる。閉じ込められた状態などには非常に重宝しますね。熱中症予防にもなります」

 

●手帳・雑誌

「空調が止まったら、夏の場合は蒸し風呂状態に。エレベーターの内扉を少し開けたほうがいいでしょう。ドアの隙間を硬めの手帳などを使い、10センチほどこじ開けるだけで違います。ただし、開けすぎは絶対ダメ。あくまでも空気を取り入れられる程度の隙間です。その隙間をキープするため、手帳や雑誌を挟み込んでください」

 

●ペンライト

「スマートフォンに防災アプリを入れておくと便利。懐中電灯の機能もあります」

 

●ポケットラジオ

「これもスマホなら『ラジコ』などのアプリがあるので、あらかじめいれておくと便利。もちろん小さなポケットラジオでもOKです」

 

言うまでもないが、予備バッテリーがあれば、携帯電話の電池切れの不安も解消できる。さっそく明日からバッグのなかに忍ばせよう!

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