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「最近、『墓じまい』という言葉をよく聞くようになりました。墓じまいとは、『子どもがいないので墓守ができない』『遠い故郷までお墓参りに行けない』などの理由で、先祖伝来のお墓を処分し撤去することです。ですが、墓じまい経験者の35%がトラブルに遭ったというデータもあります(’15年7月・株式会社まごころ価格ドットコム調べ)」

 

そう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。墓じまいは、墓地埋葬法に基づいて手続きする。まず、菩提寺や霊園など、旧墓の管理者から埋葬証明をもらう(その際、移転先の受入証明が必要な場合もある)。これらを旧墓のある自治体に提出し、改葬許可を受ける。その後、お墓を移転し、旧墓地は更地にして返却する。この手続きでもめることが多いという。

 

「たとえば、旧墓がある菩提寺に墓じまいを申し出て、埋葬証明をお願いしたら、100万円を超える高額の離檀料を要求されたケース。離檀料とは、菩提寺の檀家を離れる際にこれまでの謝礼として支払うもので、法要などのお布施と同額程度、数万〜20万円が一般的です」

 

また墓石解体が高額だったケースも。解体料の相場は、墓地1平方メートルあたり10万〜15万円だが、重機が使えるかなどによっても変わる。

 

「数社の見積りを比較したくても、菩提寺によって指定業者が決まっていたため、仕方なく高額を支払ったという方もいます。トラブルを避けるために、特に菩提寺には、早めに事情を説明して相談しましょう。それでも金銭面などでトラブルになった場合は、弁護士などの専門家にご相談ください」

 

少子高齢化の影響で、「墓守がいない無縁墓の増加は、今後、社会問題となると思います」と荻原さんは語る。お墓については先延ばしにせず、親族が集まる機会を見つけて、話し合ってみてはいかがでしょう。

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