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「発売から1カ月ほどで、すでに『ありがとう』という声が届くなど、たくさんの反響をいただいております」と語るのは、9月に発売され、人気を呼んでいる18歳以上のネコを対象にしたキャットフード「20歳をすぎてもすこやかに」シリーズのメーカー、ユニ・チャームのペットケア・マーケティング担当、金子知代美さん。ネコの20歳は人間に換算すると100歳近くになる。

「商品開発にあたり、ご長寿ネコちゃんを飼われている、たくさんの方にお会いしました。みなさん、とても愛情をかけられていて。もちろん食事についても気にしていらっしゃいます。そのなかで『20歳を過ぎたら、何をあげればいいかわからない』という声もよく聞きました」

 

高齢のネコは、舌の力や飲み込む力が弱くなっているため、従来のペットフードだと食べにくい、というケースがあった。そこで新商品は、ドライフードの粒を小さくし、ウエットフードも滑らかな食感を意識して作られている。この商品を実際に開発したのは、同社の伊丹工場(兵庫県)にある開発チーム。そして、彼らの開発を陰でサポートしてくれる存在が、工場内のペット部屋で生活している3匹のニャンコたちだ。

 

「開発部員の半分はネコ好きですが、多忙だったり、ペット可の物件を見つけるのが困難だったりで、なかなか自宅でネコを飼えないのが現状です。でも、ネコのフードを作るのに、ネコのことを知るのは必要不可欠でしょう。そこで’99年から、ネコたちに暮らしてもらっています」(武田康志部長・以下同)

 

では、工場のネコたちを紹介しよう。まずは16歳のミック(オス・アビシニアン)。’99年に工場へ来て以来、ずっと暮らしている最古参だ。現在は病気のため、ケージで暮らすことが多いけど、人の膝の上が大好きな甘えん坊。トリマーがアレンジしてくれたフワフワのしっぽが超オシャレな、コテツ(オス・ノルウェージャンフォレストキャット)は2歳。とにかくいいやつで、カメラを向けると、カメラ目線を送ってくれる。

 

そして、やんちゃ盛りの末っ子、1歳のシマ(メス・日本猫)は、生まれたばかりの野良ネコを開発部員が拾い、自宅で育てた後に仲間入りした。人見知りも場所見知りもしない、大物っぷりだ。ところで、3匹たちの日常の世話はどうしているのか?

 

「若手部員がローテーションで、食事とトイレの手入れをしています。フードは毎日、違うものを与えています。いろいろな味を覚えて、好き嫌いがなくなるので。ただ、よりおいしいものを求めるようになって、あまりお気に召さないフードをあげると、微妙な顔をしていますが(笑)」

 

そのおかげか、3匹とも毛並みはとても艶やか。毎日、おいしいごはんが食べられるなんて、人間から見ても、うらやましいニャ!

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