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アダルトグッズ会社の最大手「ラブメルシー」は、今年で創業11周年。1カ月におよそ15点、年間で約150点、新しいオリジナル商品を発売している。その商品のほとんどを開発し、ネーミングのすべてまで手がけるのが、創業者でもあるS会長だ。

 

「今までの最高傑作といったら『オルガスター』(バイブ)でしょう。毎月1万個、それを十数年売っているから、累計200万個は超えています。さらにその上、最高の売り上げは『フェアリー』(マッサージャー)シリーズね。これは、業界ナンバーワンなんです」

 

もともと大手玩具メーカーに勤め、子供向けのおもちゃの企画・開発をしていたS会長。会社を辞めて起業するも、一度は倒産し、7億円の借金を抱えてホームレスになったという。

 

「そのとき、運命的な出会いがあったの。その人に電パン(電気パンツ)のサンプルを作っていって、『これ、買ってくれ』って言ったら、200万円くれたの。それが『飛びっ子』(リモコンを使って遠隔操作ができるローター)の下着バージョンです。そこから起死回生したね」

 

S会長は、「もともと私、中身はエッチだから(笑)、女性モノを作ったら、面白いうえに売れるなっていう先見はありました」と語る。

 

「男がセックスしなくなってきていたし。『オナホール』(男性器を女性器へ挿入する際の快感を再現した、膣をかたどった男性用アイテム)があんなに売れるのは、(精子を)出すだけでいいから、ラクなの。女は女で強くなって、オナニーする人が増えたでしょう。私が作るもので、売れないものはなかった。7億円の借金は、10年で全額返したよ。でも、まだまだ、人生をかけて最後まで作り続けますよ。エロに終わりはないですから」

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