「就職してから5年間で1,000万円貯めて、マンション一棟のオーナーになりました。でも、私が入っている『富女子会』には、私より先に1,000万円貯めた女子もいっぱいいるんです」
社会人歴の浅い20代女子の手取り月収から、生活費やオシャレ代、交際費を引いたら、月末はカツカツでお金の余裕なんて皆無……。そんなイメージを覆すように得意げに語るのは、会社員で営業をしているかなこさん(29)。
彼女が足しげく通うのは、「富女子会」。20〜30代の女子が集まり、定期的な勉強会やセミナーなどを開きながら、お金の貯め方や投資法などを学ぶ団体だ。会員数は150人。同会メンバーの目的は、「5年で貯蓄1,000万円」だという。
「集まっているのは、普通の会社勤めの女子ばかり。私自身、23歳で入会した当時の手取りは、月平均21万円でした。実家暮らしだったこともありますが、毎月10万円貯金し、ボーナスは丸々貯蓄に回していました」(かなこさん)
手取りの半分を貯蓄に回しただけでなく、目標を達成したい一心で、営業で残業の日々を続けたことも。そして、宣言どおり5年間で貯蓄1,000万円を達成。それを頭金に都内の中古マンションを購入し、不動産投資を始めたという。
「富女子会に入れば、1,000万円貯まる。その理由は2つ。『計画表』と『環境』です」
そう教えてくれたのは、富女子会歴最長のるみさん(30)。
「入会するとまず、5年間の貯蓄計画表を作ります。具体的な月の貯蓄額を決めたら、残りでどう生活しようかを考えるんです。あんまり雑な計画表を作ってしまうと、先に1,000万円を貯めることに成功した“先輩富女子”からキビシイ指導が入ることも多々……。お金を貯める方法は人それぞれですが、1,000万円貯蓄することが最優先であることに変わりはありません」(るみさん)
富女子会を運営するのは、『富女子宣言』(幻冬舎)の著者でもある、投資コンサルタントの永田雄三さん(49)。“富女子”を、「若いうちに1,000万円を貯め、お金の知識をしっかり身につけ、生涯お金に困らず、自立して生活していける女性」と定義する。
「私たちの時代は、女性より男性の平均給与のほうが押しなべて高く、女性は稼ぎのある男性と結婚して、その収入に頼って暮らす選択肢が当たり前でした。ところが、いまでは男性の平均年収は右肩下がり。共働き世帯も増加して、男性の収入に頼る時代ではなくなったのはご存じのとおりです」(永田さん)
また、女性は出産・育児のライフイベントがあるため、生涯で見ると男性よりも働く時間や給料がどうしても制限されてしまう傾向にある。
「20代女子も、そのことを潜在的に意識しているのでしょう。貯蓄に関して男性よりも真剣で、目的意識も高い。一度、大金を貯めたという自信が彼女たちにつくと、自立したマネープランを立てることができるようになり、人生の選択肢が大きく広がります。富女子会は、自由で選択肢の多い人生を過ごすための、学びの場なのです」(永田さん)
イマドキ女子は、仕事選びに生活設計−−と、「男よりカネ」なのかも!?