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人々は結婚生活などプライベートなことに関する「アンケート」に、すべて正直に答えているだろうか。答えはノーだ。アンケートでは人は多少なりと見栄を張って回答してしまうことが知られている。だが、あなたが思わずホンネをもらしている場所がある。それはグーグルの検索窓だ。

 

元グーグルのデータサイエンティストであるセス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツの新刊『誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性』によれば、日々、グーグルの検索窓に打ち込まれる膨大な言葉を集めて分析することで、人々の真の悩みに迫ることができるという。

 

たとえば、グーグル検索に打ち込まれる、結婚生活における最大の不満は「セックスレス」だ。「セックスレス 結婚」の検索回数は、「不幸 結婚」の3.5倍、「愛のない結婚」の8倍も多いという。配偶者が「セックスしてくれない」ことへの文句は、「会話してくれない」ことへの文句の16倍も多い。未婚のカップルにおいても同様で、「メールに返事をくれない」ことへの不満の5.5倍もある。

 

これらの検索を行うのは男性より女性のほうが多い。「彼氏がセックスしてくれない」という文句は、「彼女がセックスしてくれない」という文句の2倍も多い。これは彼氏に対する不満のダントツ1位である。

 

ただし、実際に男性のほうが女性よりもセックスを拒むことが多いのかというと、「そうとは限らない」とスティーヴンズ=ダヴィドウィッツ氏は語る。「グーグル検索は人が腹立ちまぎれに行いがちだ」。男性が不満を友人にもらしやすいいっぽう、女性は代わりにグーグルに愚痴るのかもしれない。とはいえ、世の女性にとってセックスレスが大きな悩みの一つであることは疑いない。

 

性に関する悩みで、セックスレスについで多いのが、自分の容姿や性的魅力に関する不安だ。この不安こそ、セックスレスの要因の一つなのではないかとスティーヴンズ=ダヴィドウィッツ氏は推測している。

 

実際、女性は“胸を大きくする方法”を頻繁にググっている。本書によると、「米国では豊胸手術についての検索が年に700万件以上に上る」という。アメリカでは年に30万人が実際に豊胸手術を受けており、ブラジルで20万人、中国は10万人とも言われる。日本は年間5万人ほどだ。

 

「大きな胸への憧れ」自体はビッグデータに教えてもらうまでもないかもしれないが、データからわかる「尻あがり」な新しいトレンドもある。

 

「2004年、米国のいくつかの場所では、お尻について最も多かった検索は、どうやって小さくするかだった。お尻を大きくしたいという願望は圧倒的に、黒人の集住地域に集中していた」。しかし2010年以降、巨尻への憧れは他の地域にも広がり、豊尻術の検索量は2014年までに3倍になったという。

 

「2014年には、すべての州でお尻を小さくする方法より大きくする方法についての検索のほうが多くなった。昨今では豊胸術についての検索5件ごとに豊尻術についての検索が1件行われている」

 

とはいうものの、「パートナーにどう思われるかについての不安の大半は取り越し苦労なのだ」とスティーヴンズ=ダヴィドウィッツ氏はいう。男性も女性も自分の容姿に関する検索は多いが、パートナーの容姿に関する検索は少ない。「実際、我々は自分の身体を気にするあまり、相手の身体について気にする余裕などないのだ」。

 

 

『誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性』

 

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著者:セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ

翻訳:酒井泰介

価格:1,800円+税

仕様:単行本/ソフトカバー/352ページ

出版社:光文社

発売日:2018年2月14日

http://amzn.asia/5yw6UoN