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入学式に、始業式……素敵な新生活が始まる4月。だが、始まるのはそれだけではない。新年度が始まる4月は、さまざまな値上げの時期でもある。

 

「4月から各生保会社が、生命保険料を改訂します。一般的に、死亡したら保険金が支払われる死亡保険の掛金が若干安くなり、医療保険や就業不能保険など、生きているうちに給付される保険は、若干値上がりする傾向にあります」

 

こう語るのは、生活経済ジャーナリストの柏木理佳さん。そこで4月から負担増する中から公共料金と生活費関連の内訳を柏木さん、そしてファイナンシャルプランナーの加藤梨里さんに解説してもらった。

 

「2〜3カ月ごとに見直される電気、ガス料金ですが、4月に値上げがあります。電力大手10社は、3月と比べ標準的に電気を使う家庭で、月に25〜70円を値上げすると発表しました。火力発電の燃料となる原油や液化天然ガスの高騰が要因です。同様にガスも、4月から月35〜45円程度の値上げをする見通しです」(柏木さん)

 

水道料金も値上がり傾向にあるという。

 

「全国各地で、水道管の老朽化が問題になっています。地震時のリスクも高まっていることから、修繕が進められています。15〜20%ほど水道料金が高くなっている地域もあります」(柏木さん)

 

電気とガスのセット割を利用して、対策しよう。

 

また、昨年1月2日以降に新築されたタワーマンションの不動産取得税や、固定資産税が改正される“タワマン課税”も4月から始まる。

 

「1階から1フロア上がるごとに税額が約0.26%ずつ上がります。20階以上に住む場合は、従来の税額よりも高くなります」(加藤さん)

 

エコカー減税は、縮小方向にある。たとえば、現行の燃費基準を30%上回るガソリン車、ハイブリッド車は、これまで自動車取得税も重量税も実質ゼロだったが……。

 

「4月からは自動車取得税は20%負担、重量税は25%負担になります」(加藤さん)

 

教育関連では、新学習指導要領の’20年度実施に向け、4月から移行期間に入る。

 

「小3から、外国語(英語)教育が開始されます。それに合わせ、受験科目に英語を導入している中学校が増えるでしょう。中学受験をする家庭は、今後、塾代などの教育費を増やさねばなりません」(加藤さん)

 

支出が増えるのだから、収入も増やさなければ生活が成り立たない。

 

「今年から所得税の配偶者特別控除が見直され、働く主婦が優遇されました。これまで控除対象のパート主婦は年収141万円までだったのが、年収150万円に引き上げられました」(加藤さん)

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