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「ゴールデンウイークが終わり、『やる気が出ない。五月病では?』と不安な方もいるかもしれません。うつ病などの精神疾患が増加というニュースを耳にすると、なおさらでしょう。’14年、精神疾患の患者数は約392万人にのぼり、’99年の約204万人から、15年間で約2倍と急増しています(厚生労働省)」

 

こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。環境が変化して、がんばった人ほど五月病になるそう。そんな精神疾患の増加を受け、民間保険では心の病いと診断された際、一時金が支給されたり、入院や自宅療養期間の“働けないリスク”に備える商品が登場している。

 

民間保険を「あれば安心」と思う人もいるだろう。しかし、その前に抑えておきたい点があると荻原さんは言う。心の病いをカバーした保険を頼る前に抑えておくべきポイントを荻原さんが解説。

 

【1】公的支援を確認する

 

「まずは、公的支援を受けることが大前提です。精神疾患で通院を始めたら、『自立支援医療制度』が利用でき、精神疾患にかかる医療費が1割負担になります。通常3割負担の方は、医療費が3分の1で済みます。そのうえ、所得や病状による負担上限も決まっています。一般的な所得で長期療養が必要な方は、医療費負担は毎月1万円までに抑えられます」(荻原さん・以下同)

 

この制度は仕事を続けながらメンタルクリニックに通院する人も利用できるので、主治医に相談を。

 

「加えて、会社員の方は『傷病手当金』の対象です。休業中は健康保険から、給料の約3分の2が、最長1年半支給されます。治療が長期化し重篤な場合は『障害年金』も申請できますし、『生活保護』という選択肢もあります」

 

【2】保険金受給の確率を考える

 

保険を検討するときは「もし病気になったら……」と悪いことばかり考えがち。しかし、病気になる可能性はどれくらいあるのだろうか。

 

「厚生労働省によると、精神疾患の患者は、人口10万人当たり412人。確率にすると、0.4%です(’14年)。自分が0.4%に該当するかは予測できませんが、人生には病気や事故、災害などのリスクと、老後資金が枯渇する『長生きリスク』もあります。たとえば、病気より老後資金が心配という方なら、『保険は最低限にして、なにより老後資金の貯蓄に励む。万が一の際は公的支援を受け、不足分は貯金を取り崩す』というのも、ひとつの考え方ではないかと思います」

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