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「今年も、あとひと月余り。ボーナスを心待ちにする方もいるのではないでしょうか。そこで、ボーナスなどまとまったお金の使い方や、年内にしておくとお得なことを、見ていきましょう」

 

そう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。ボーナスの使い道といえば「貯金」。アンケートでは約3割の人が選ぶ第1位だ(’15年・日本生命調べ)。貯金をするならできるだけ高金利を、信用金庫などから探してみよう。

 

「たとえば1年定期では、東京の中ノ郷信用組合は10万〜2千万円の預け入れで金利は0.5%。岩手県内のJAバンクは、10万〜300万円の預け入れで金利は0.525%です。いずれも12月30日までの期間限定です。信用金庫などは営業エリアが限られていますが、年末までは金利上乗せなどのキャンペーンが盛んです。お近くで探してみてください」

 

とはいえ、低金利なので、ローンを抱える人は返済に充てたほうがお得だそう。

 

「もっとも効果的なのは、住宅ローンの繰上げ返済です。たとえば、当初3千万円を金利2.5%で35年ローンを組んだとします。借り入れから10年後に50万円を繰上げ返済すると、借入元本が50万円減るだけでなく、支払うべき利息が約40万円減ります。一般に、借り入れからの期間が短いほうが、繰上げ返済はお得です。検討中の方は、早めに金融機関にご相談を」

 

またキャッシングローンやリボルビング払い(リボ払い)がある人は、一括で返済してしまおう。どちらも15〜18%と高金利だ。

 

「特に、毎月1万円など、あらかじめ決めた金額を返済するリボ払いは、毎月の返済額と残金にかかる利息を返済し続けます。返済期間が長くなるほど利息が膨れ上がるので、まとまったお金ができたらすぐ完済しましょう」

 

ローンなどがない人は、毎月払いをやめ、まとめ払いを始めることを荻原さんはすすめる。

 

「ただ、まとめ払いがお得だと知っていても、『そんな大金、用意できない』と言う方も多いでしょう。そこで、最初だけ、ボーナスなどで支払うのです。その後は、月払いと同額を積み立て、次回の支払いに備えていきます。この仕組みを作ると、まとめ払いの割引分のお得が、確実に手に入ります。誰でもできる“ちょい投資”です。たとえば国民年金は、半年、1年、2年のまとめ払いがあります。2年払いの支払額は約37万円。月払いより約4%、約1万5千円割安です。途中で死亡や厚生年金への転換があっても、納めすぎた分は還付されるので安心です」

 

また、生命保険は3〜5%、NHKの受信料は約7.5%の割引分が、手元に残る。

 

「ほかには、話題のふるさと納税も、今なら、今年の寄付に間に合い、来年度の税金が控除されます。自治体によっては、12月上旬に今年の寄付を締め切りますので、お早めに手続きしてください。早めの準備でお得な暮らしを目指しましょう」

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