(写真:アフロ) 画像を見る

国民民主党の玉木雄一郎代表(50)が7月25日、ネット番組「文化人放送局」に出演。そのなかで「私は生まれ変わった」として「憲法改正議論を進めていくし、首相にもぶつける」と明かし、大きな波紋を呼んでいる。

 

番組で玉木氏は「反省です」と切り出し、「モリカケにかなりの時間を取りました。国政の重要課題について議論する時間が少なくなってしまった。お詫びを申し上げたい」と謝罪。そして「私、生まれ変わりました」と明かし、「安倍総理、確かに総理の考えとは違いますけども、憲法改正の議論はしっかり進めていきましょう」と呼びかけた。また「私たちは憲法議論しっかりやりますから。総理の4項目には必ずしも賛成ではありません。ただ憲法議論は国の最高法規ですからやりましょう」と発言した。

 

5月、玉木氏は「立憲野党4党1会派の政策に対する市民連合の要望書」にサインした。その1項目目にはこう書かれている。

 

「安倍政権が進めようとしている憲法『改定』とりわけ第9条『改定』に反対し、改憲発議そのものをさせないために全力を尽くすこと」

 

そのためネットでは「生まれ変わった」「改憲」という言葉が拡散された。また参院選を終えた直後ということもあり、Twitterでは《これはハッキリ言って最低すぎる。ここまで酷い掌返しはない》《選挙が終わったら手のひら返しです。玉木さん、政治家の前に人間として最低です》と玉木氏を批判する声が上がり、同党の津村啓介氏(47)も《誤報であることを、祈ります》とツイートしている。

 

しかし市民連合からの要望書にはあくまで「来たる参議院選挙において、以下の政策を掲げ、その実現に努めるよう要望します」とつづられており、玉木氏は「要望を受け止め、参議院選挙勝利に向けて、ともに全力で闘います」という趣旨にサインしている。

 

また、6月に玉木氏は要望書について「要望をそっくりそのまま各党が掲げるものではない」と説明し「市民連合の考え方を受け止めた上で、協力して戦っていくことでは合意した」と述べていた。こういったスタンスは玉木氏に限らず、立憲民主党・枝野幸男代表(55)も「政策要望書の内容に基づいて政治を進めていくことを約束した」と明かしながらも、「党の政策集にどう書くか、または書くかどうかも含めて別問題」と話していた。

 

そもそも国民民主党は改憲議論に意欲的だった。ホームページに掲載された基本政策には「現行憲法の基本的理念と立憲主義を維持しつつ、時代の変化に対応した未来志向の憲法を積極的に議論」と記されている。また7月に開かれた日本記者クラブでの党首討論会でも玉木氏は「しっかり議論していこうという立場だ」と述べている。

 

つまり、これまでの玉木氏の考えに矛盾はない。「生まれ変わった」というが、改憲についてのスタンスが変わったという意味ではない。そうした声も玉木氏の支持者たちから上がっている。

 

《玉木さんはずっと前から「憲法議論はすべき」、「憲法審には出るべき」と仰ってました。他の党の方は、それを知ってて共闘したんですよね?それで従来通りのことを表明したら偉い騒ぎになっています。どうなってるんですか?》
《玉木代表や国民民主党が憲法改正「議論」をすると言っただけで「裏切り者」とかやばすぎでしょ。元々言ってたじゃん》

 

いっぽうで騒ぎが広がりすぎるあまり、《発言の波紋が各方面(特に国民民主党の党内)に波紋が広がっているので、玉木代表は説明責任を果たすべきかな…》《安倍さんと一緒になって改憲をするというように解釈してるようです。玉木さんは「議論はするけれど一緒にはやらない」と言う事をキチンと説明しないと》といった声も浮上している。

【関連画像】

関連カテゴリー: