24種類以上の薬で治験が進む新型肺炎 予防にはまず手洗いを

「感染者数は日に日に増えており、医学雑誌では新型コロナウイルス感染者数が中国国内で推定10万人に達しているという予測も発表されました」

 

こう話すのは、米国国立衛生研究所に所属する病理専門医の峰宗太郎さんだ。北海道大学の研究グループも患者の約半数が潜伏期間中の感染者からうつった可能性があると発表。毎日増える感染者数に、不安を感じている人は多いだろう。

 

ナビタスクリニック理事長で内科医の久住英二さんも「日本国内でも患者数はある程度増えるだろう」と見通している。ただ、感染者数や2%という死亡率だけを見て、どんな病気か決めつけるのは早い。

 

「死亡率が高いのは武漢のある湖北省で、ほかの地域だけだと0.2%未満です。重症化する人も60歳以上の高齢者で、脳梗塞や糖尿病など持病がある人が中心。怖がるだけでなく、正しい知識を身につけて、予防にも努めてほしいです」(久住さん)

 

そこで、医師の2人に新型ウイルスの“正しい感染知識”を教えてもらった。

 

【1】「石けん」で「30秒以上」手洗いがウイルスを死滅させる

 

電車のつり革やパソコンのキーボードはウイルスがつきやすく、触れた手で、口や鼻を触ると接触感染を起こす可能性がある。

 

「予防には、こまめな手洗いがもっとも有効。コロナウイルスは、ごくふつうの石けんでも死滅することがわかっています」(久住さん)

 

だが、簡単な手洗いだと効果は低い。手についた菌やウイルスをしっかり落とすには“衛生的手洗い”がおすすめだと峰さんは話す。

 

「左右の手の甲から手のひら、指の間、指先、手首まで石けんで洗います。これだけしっかり洗うには時間も必要。最低でも30秒はかけましょう」

 

こまめに手洗いができないときは、アルコール消毒も活用したい。

 

「コロナウイルスはアルコールに非常に弱いです。消毒液はアルコール濃度70~80%のものを選んでください。いちばん殺菌効果が高い。消毒するときは手に十分、消毒液をつけ、乾ききるまでしっかり塗り込みましょう。携帯用の消毒液をバッグに1つ忍ばせておくと便利です。ドアノブなど気になる部分の除菌にも使うことができます」(峰さん)

 

【2】24種類以上の治療薬「効果あり」なら1カ月以内に投与開始へ

 

新型コロナウイルスは遺伝子情報の解析により、SARSやMERSと非常に似ていることがわかっている。

 

「SARSでは、エイズ治療に使用される抗HIV薬などが、ウイルスの増殖に関わるタンパク質の働きを阻害することが明らかになっています。それをヒントに、タイでは新型肺炎患者に抗HIV薬と抗インフルエンザ薬を組み合わせて投与したところ、病状が改善したとの報告がされました。こうした効果が期待される薬はすでに24種類以上あり、すでに中国では治験が始まっています。早ければ1カ月ほどで効果の有無が判明するでしょう」(峰さん)

 

「女性自身」2020年2月25日号 掲載

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