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「軽症のコロナ患者さんのベッドは最近2割ほど空きが出ています。とはいえ、コロナを含め重篤な患者さんは日々、来ていますので、ICUは毎日、空きが出ては埋まるという繰り返しの状態です。今後、都市部でも緊急事態宣言の解除が進めば、第2波は間違いなく起こると感じます。そのときには、病院が新たな受け入れをすることは難しくなるでしょう」

 

こう語るのは、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる最前線で働く関西地方の大学病院の現役看護師だ。

 

5月14日、安倍首相は、緊急事態宣言を39県で解除する方針を表明。宣言が継続される東京や大阪などは、21日に感染状況などを再評価し、可能であれば解除を検討するという。

 

「独自の基準を設けた大阪では、吉村府知事が同日に早くも休業や外出自粛要請の段階的な解除を決定。一部業種を除き、16日から府が作ったガイドラインに沿って営業を始めています」(全国紙記者)

 

着実に解除の方向へ進むなかで、各地での抗体検査に関するデータが注目されている。

 

「5月15日、東大が新型コロナウイルスの感染状況を調べるため都内で5月上旬に実施した500人の抗体検査の結果、0.6%が陽性だったと発表しました。その3週間前に行った、神戸中央市民病院の患者1千人の抗体検査では、33人が陽性と判明。性別や年代の偏りを修正すると、神戸市民の約2.7%が抗体を持っていた計算になります」(医療ジャーナリスト)

 

“抗体を持つ人はコロナの感染歴がある”ということ。その人数の少なさから見れば、まだ国内の感染は抑えられているといえそうだ。

 

しかし、そこに警鐘を鳴らすのは、「のぞみクリニック」の筋野恵介院長だ。大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に派遣された医師の1人で、感染症が専門の筋野院長は「7~8月に第2波が来る」ことを強く懸念している。

 

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