《テーブルは、飛沫感染予防のためにパーティションで区切るか、できるだけ2m(最低1m)以上の間隔を空けて横並びで座れるように配置を工夫し、カウンター席は密着しないように適度なスペースを空ける》
《卓上には原則として調味料・冷水ポット等を置かないようにするが、撤去が難しい場合は、お客様が入れ替わる都度、アルコール消毒薬等で清掃や用具の交換を行う》
《ビュッフェやサラダバー及びドリンクバーは利用者の飛沫がかからないように食品・ドリンクを保護する(カバーを設置するまたは従業員があらかじめ又はその場で小分けする、客席と料理提供空間が近い場合は適度に仕切る)。トング等は頻繁に消毒もしくは交換するか、または手袋の着用を促す》
このガイドラインと、専門家による提言を「命を守る」外食ルールとして10項目にまとめた。
【1】食事中以外はマスクを着用
ガイドラインには店が利用客に《店舗入口及び店内に、食事中以外はマスクの着用をお願いする旨掲示する》と記されている。
「お客さんにお願いしたいのは、健康管理していただきたいということ。発熱があったり、体調が悪いときは無理して来店しないでいただきたいです。来店後は、設置されている除菌スプレーをしたり、手洗いをしてください」(石井さん)
【2】なるべく近寄らないで座る
【3】同じ皿を箸でつつかない
【4】グラスやおちょこの回し飲みは控える
前出・筋野院長は言う。
「家族連れの場合は他人との距離を保ち、他人が触る箇所への接触に注意すれば、そこまで感染の心配をする必要はありません。ただし、家族以外のグループで行く場合は、他人と密に接するので注意が必要です。テーブルに座る際も極力離れて座りましょう。料理を取り分ける場合でも取り箸を使うなど、直箸で皿をつつき合わないようにしてください。同様に、グラスの回し飲みなども避けてください」
【5】店員の手袋使用で安全だと過信しない
帝京大学大学院公衆衛生学研究科の高橋謙造教授はこう語る。
「従業員は、手袋を装着しただけで安心感や気のゆるみが生まれかねません。お客さんにとっては、感染リスクもあるいろんなものを触った手袋ですから、過度に信用しないほうがよいでしょう」
この指摘に石井さんもうなずく。
「これはガイドラインに明記していませんが、コロナに限らず食中毒の問題もあるので手袋を1時間置きに替えるとか、こまめに消毒するなど衛生管理はすべきです」