職場恋愛のような形だったという菅官房長官と真理子夫人。/(C)JMPA 画像を見る

9月14日に実施予定の自民党総裁選挙。候補者のなかで、もっとも“ポスト安倍”に近いといわれているのが菅義偉官房長官(71)だ。

 

世襲やエリート官僚出身の議員だらけのなか、たたき上げで現在の地位にまで上り詰めた菅官房長官。夫人の真理子さんのスタンスもまた“異例”で、ほとんどと言っていいほど表に出てこないのだ。

 

「真理子夫人と菅さんの出会いは、小此木事務所。彼女はそこでときどきお手伝いをしていたそうです。職場恋愛のような形です。夫人は表に出ることがあまり好きではないのですが、当時の菅さんは政治家を志していませんでした。だから問題ないと考えていたようです。しかしその後、菅さんは出馬することになりました。その際、夫人に『政治のことは何もしなくていいから!』と頼み込んで説得したそうです」(永田町関係者)

 

妻へ感謝しきりの菅官房長官だが、1つだけ妻に厳命していることがあった。

 

「夫人は『自分の役割は家庭を守ること』と言って、裏方に徹しています。いっぽうで菅さんも、夫人や家族を政治から遠ざけています。『政治家は、あくまで自分だけ。家族は別』と言って、きっちり切り離そうとしているのです。いわば、“すぐ表に出ようとする安倍昭恵夫人(58)のようにはなってほしくない”ということです」(前出・永田町関係者)

 

夫の言葉どおり、家庭での仕事に専念。3人の子どもを育て上げてきた真理子夫人。しかし彼女の存在は、確実に菅官房長官の力になってきたようだ。横浜市会議員の遊佐大輔氏(39)は、真理子さんの人柄についてこう語る。

 

「とにかく奥ゆかしくて、本当に優しい方ですね。秘書時代、菅さんの事務所で会うたびに『遊佐くん、いつも菅のためにありがとうね』と毎回のように言ってくれるんですよ。夫の秘書にそこまで丁寧に接するって、すごいことですよね。

 

選挙のときはいつも不安みたいで、開票日は真っ白な顔をしていたのが印象的です。テレビで当確が出てみんなが『やったー!』と言って盛り上がるなか、奥さんは安堵から目に涙を浮かべているんです。その後は深々とお辞儀して『みなさん、ありがとうございました』と一言……。あんな女性、なかなかいないんじゃないでしょうか」

 

そのスタンスは、今回の総裁選でも変わらないかもしれない。だが、言葉にせずとも、互いの思いは伝わっているという。長年にわたって菅官房長官と交流のある群馬県知事の山本一太氏(62)はこう語る。

 

「照れくさいみたいで、ふだんは奥さまのことを全然話さないんです。でも昔、一緒にご飯を食べたときにポロッと『(妻のことを)すごく信頼している……』と言ったことがありました。本当に感謝していることが伝わる感じで、とても印象に残っています」

 

そして真理子さんもまた、菅氏に絶大な信頼を寄せているようだ。山本知事が続ける。

 

「第2次安倍内閣で菅さんが官房長官に抜擢されたときのことです。私も内閣府特命担当大臣になったため、皇居の行事で奥さまとお会いしたんです。そのとき、私は『官房長官になられて大変ですね。なると思っていましたか?』とおうかがいしました。すると奥さまは『必ず大きな仕事をすると思っていました』と一言。静かに、しかし、はっきりとおっしゃったんです。

 

たしかに、奥さまはあまり表に出るようなタイプではありません。しかしとても芯が強く、心配りのできる方でもあります。決して派手なことはしないけれど、みんながジワッと好きになってくれる。そんなファーストレディになってくれるのではないでしょうか」

 

表舞台に出てこないファーストレディ。アッキー流とは真逆のそんなスタイルが、令和の時代に根づくのだろうか。

 

「女性自身」2020年9月22日号 掲載

【関連画像】

関連カテゴリー: