「マスクなんて暑くなって口の周りがかゆくなって、最近えらい皮膚科がはやっているそうだけど。いつまでやるの?」
3月19日の閣議後に行われた会見で、記者に向けてにこう投げかけたのは麻生太郎財務大臣(80)だ。各メディアによると記者が緊急事態宣言解除後の景気について質問したところ、麻生大臣は「マスクはいつまでやることになってるのか、記者なら知っているだろう」と逆質問。その上で「景気の“気”の部分が直らないと、景気は直らない」と述べたという。
各紙によると米疾病対策センターでは8日、新型コロナのワクチン接種を完了した人に向けたガイドラインを発表。接種を終えて2週間以上経った人同士が屋内で集まる場合、「マスク着用やソーシャルディスタンスを取る必要はない」など制限が緩和されたという。
日本でも医療従事者向けのワクチン接種が始まったばかりだが、加藤勝信官房長官(65)は9日の会見で「日本では接種した人もマスク着用をはじめ、基本的な対策の徹底をお願いしている」とコメント。またマスクが不要になる時期については「専門家の意見を聞きながら検討する」と述べるにとどめたという。
■副総理なのに「他人事」
加藤官房長官の意見とは逆行するような発言をした麻生大臣。そんな彼のマスク姿は、これまでも注目を集めてきた。
「フェイスガード姿はほぼ見かけなくなりましたが、麻生大臣はとにかくマスクの着け外しが多い。マスクを片耳にかけた状態で、他の大臣に話しかけるといった姿も確認されています。17日に行われた参院予算委員会では、マスクから鼻を出した状態で答弁をしていました。厚生労働省は正しいマスクの着用方法として、『隙間がないよう鼻まで覆う』と示しています。それだけに麻生大臣は、“悪い例の見本”のようです」(政治部記者)
政府は21日をもって、1都3県に出されていた緊急事態宣言を解除すると決定した。だが都内の感染者は4日連続で300人を超えるなど、リバウンドが懸念されている。
菅義偉首相(72)も18日の会見で、「これまでの経験から学んだマスク、手洗い、3密の回避などの基本的な予防策を社会全体で共有し、続けていただくよう、心よりお願いを申し上げます」と呼びかけたばかりだ。
昨年5月12日の参院財政金融委員会では、新型コロナを「これは風邪だから」「6月に何となく収まるのかな」とも発言していた麻生大臣。副総理の立場でもありながら、軽視し続ける姿勢に批判の声が殺到している。
《本当に他人事だよな。副総理なんだから、もう少し言葉選んで話せば? ワクチンもまだ供給不足なのにもうこんなこと言ってんのかよ》
《国の中枢にいる人がそんな愚痴言ってたら、誰も感染対策や自粛に協力しなくなる》
《仮にも蔓延防止に協力を仰ぐべき政府の人間が何も考えず平気でこの発言が出来るのが人として考えられん ずっと国民の神経を逆撫でして何がしたいんやろ?》