腎機能障害で緊急入院した佐野史郎 画像を見る

39度台の発熱で発覚した腎臓機能障害で緊急入院した佐野史郎(66)。5月4日、自身のSNSで出演中のドラマ『リコカツ』(TBS系)を降板することを発表した。

 

「医師からは『このままでは命にかかわる』と伝えられたそうです。彼の実弟は地元・島根の開業医で腎臓病が専門。彼にもアドバイスを求めたところ、コロナ禍の現状も考え、約1カ月の入院治療を決断したそうです」(ドラマ関係者)

 

佐野に発覚した腎臓機能障害は、実は国立国際医療研究センターが中心となって新型コロナ患者の情報を収集したデータベース「COVIREGI-JP」の最新データ(2月4日付)によると、重症で入院した患者の死亡率の1位になっている。

 

『感染症予防BOOK』(三笠書房)の著者で、元WHO専門委員の医学博士・左門新氏は、こう語る。

 

「今回のデータは科学的にリスクの大小を比較する解析法を用いていないので、必ずしもこの順位どおりにリスクが高まるというわけではありません。とはいえ、参考にはなります。新型コロナが出始めた当初に重症化するとされた慢性呼吸器疾患の約4割を超えて、腎機能障害が5割にもなっています。持病があって感染すると重症化や死亡リスクを高めること自体はデータも示しています」

 

腎臓の機能が低下すると、免疫も低くなりウイルス感染で重症化しやすいという。

 

「腎臓は血圧もコントロールするので、腎臓が悪いと高血圧になってほかの循環器臓器に悪影響を与え、動脈硬化を進行させます。すると、血栓ができやすくなり心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが高まります」

 

特に慢性腎臓疾患は、なぜなるのかまだ解明されておらず、よく効く治療薬もないという。

 

「腎機能の低下は自覚症状が少ないため検診データの把握が重要ですが、数値の変化が表れたときには悪化しているケースも多いです。50代以上の数%が慢性腎臓疾患になります。そのため、尿検査と併せ、血液検査では“クレアチニン”の値に注意を。治すことはできなくても進行を遅らせることはできます」

 

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