このような状況下、Aさんと同じように、多くの看護師が五輪への派遣に“強く反対”する姿勢を見せている。
5月13日、朝日新聞の報道によると、茨城県内で五輪参加選手らのケアをする予定だった看護師らの7割が「辞退」していたということもわかった。果たして、500人もの看護師は集まるのだろうか。
そこで本誌は、47都道府県の看護協会に「日本看護協会からの看護師500人の募集について、自県でアナウンスしているか」という電話調査を実施。
まず、回答があった31県のうち、「アナウンスはしていない」と回答したのは14県(30%)。いっぽうで「アナウンスした」と回答したのは17県(36%)だった。しかし、この17県のうち多くが「コロナ対応をしている病院にはアナウンスしていない」「仕事をしていない潜在看護師にのみ」など、限定的な呼びかけであると回答。
アナウンスを行った県でも、「協力してもよい」と手を挙げた看護師の数は、本誌が把握しただけでも、全国でわずか38名程度にとどまっていることがわかった。
とくに医療が逼迫している大阪府看護協会からは「アナウンスはしていない」とのみ回答が。ほかの関西地方の看護協会からも、「情報は流したが、まったく手は挙がっていない」との回答が寄せられたーー。
今回本誌は、組織委員会にも質問状を送付した。
まず、五輪にどれほどの人数の医療スタッフを参加させる予定なのかを聞いたところ「精査を行っております」との回答が。
また、従事する医師・看護師への報酬については「参画いただく医療スタッフが所属する医療機関や大会指定病院等へ協力金を支払う予定」との回答がきた。
「女性自身」2021年6月1日号 掲載
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