湖池屋から届いた報告書の封筒 画像を見る

1953年に創業した、老舗お菓子メーカーの湖池屋。現在、Twitterではその“お客様対応”を讃える投稿が大きな注目を集めている。それは同社の商品『罪なきとんかつ』を購入したアカウントによる、こんなツイートだ。

 

《実は前回ポチった時、噛みきれない異物があったので湖池屋に問い合わせたら、徹底的に調査してA4用紙4枚のレポートが送られてきました。さすが湖池屋、さすが日本製品です。安心のリピートです》

 

また添付された写真を見ると、報告書には「なぜ噛みきれない物が混入していたのか」と「今後の対策」についての報告がびっしりとつづられている。

 

その丁寧な対応は反響を呼び、《真摯な対応に好感が持てますね》《ここまでやってくれると安心感すごい》《こうした対応を目にすると安心と信頼が深まりますね》といった声が続々と寄せられている。

 

消費者にとってはありがたい対応だが、A4用紙4枚分もの調査報告とはかなりの労力が必要となるはず――。そこで本誌は、湖池屋のお客様センターに「なぜ、これほどまでに丁寧なのか」を取材することにした。すると、担当者はこう答えた。

 

「こういった対応をしているのは、“お客様に商品として不適合なものをお届けしてしまった”ということへのお詫びの気持ちです。またお客様からご指摘を受けることで、商品の改良にもつながります。ですから、私どもは『お客様の声を大切にしたい』と常々考えております」

 

いっぽう本誌が「真摯な対応が話題を呼んでいます」と伝えたところ、担当者は“困惑”していた。

 

「報告書の枚数に驚かれて、“真摯”と評価していただくことは大変ありがたいのですが……。思い出せないほどずっと昔から、このような対応を繰り返してきておりますので、特別なことだと私どもは考えておりません。他のメーカーさんも同じような対応をされているのではないでしょうか?私どもが『抜きんでている』と評価されるのは畏れ多いといいますか……」

 

なんたる謙虚な姿勢! さらに報告書の枚数について、こう明かす。

 

「『罪なきとんかつ』は、外部に製造を委託しているものです。そのため報告内容が複雑となり、枚数が増えたという経緯があります。

 

今回は枚数が4ページとなりましたが、毎回同じような調査報告になるわけではありません。また『“報告書の枚数が多いから良い対応”ということではない』とも考えております。あくまで『お客様により良い対応をしたい』という気持ちが一番で、納得していただける量でご説明することが大事だと考えております」

 

創業から70年を数える湖池屋。その歴史は、“お客様ファースト”の積み重ねなのかもしれない。

出典元:

WEB女性自身

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