■3回目接種で多かった副反応は?
どのワクチンでも発熱とそれに伴う頭痛、倦怠感や接種部位の痛みが出る人が多かった。女性の場合、世代ごとの発熱する割合は、40代で66%、50代で57%、30代で45%と続いた。接種部位の痛みが見られたのも最多は40代で54%、次いで50代で49%だった。
3回目接種では脇やあご下のリンパ節が腫れるケースが多いとされ《翌日から腕だけでなく脇のリンパ節の痛みと腫れが出始め3日ほど続いた(1、2回目ファイザー、3回目ファイザー)》《腕の痛みもあったが、関節痛と脇の下のリンパ節の痛みと腫れがつらかった(1、2回目ファイザー、3回目モデルナ)》などの声も寄せられた。
「アンケートを見るとこれらの副反応があった人の2割は、接種後6時間以内に現れたと回答しています。約7割がワクチン接種後半日で副反応が出ているので、副反応は接種当日から出る可能性があると思って備えておいたほうがよいでしょう」(久住医師)
こうした副反応の多くは、1~2日で治まることが多いようだが、なかには3日ほど続く人も。
「副反応があまりに長引く人は別の病気を疑ったほうがいいでしょう。私のクリニックでは、副反応が4日ほど続くので検査をしたらコロナだったという人が何人もいました。接種と同じタイミングで感染したのでしょう」(大谷医師)
どのワクチンを打っても、一定確率で出現する副反応。その対処法について大谷医師と久住医師がアドバイスをくれた。
「接種部の痛みや発熱、頭痛への対策には市販の解熱鎮痛剤を用意しておきましょう。1、2回目の接種で高熱が出た人は、3回目接種後、発熱前でも服用しておくといいです。また、脱水状態になると、頭痛が悪化しやすくなります。お茶や水でよいので、水分をしっかりとりましょう」(大谷医師)
厚労省の報告では、3回目接種では脇やあごの下のリンパ節が腫れる人が多いというが、本調査でもそのような回答が散見された。
「リンパ節が腫れるのは、強い免疫がつく証拠。つらいかもしれませんが、前向きにとらえましょう。ただし、気になって触ると腫れが悪化するので注意してください」(久住医師)
痛みがある場合は、解熱鎮痛剤で対処をするとよい。
「乳がん検診に行く場合は誤診される可能性があるのでワクチン接種したことを報告するか、接種後1カ月以上たってから受診するようにしましょう」(大谷医師)
1日当たりの新規陽性者数は減る傾向にあるが、いまだ感染する人は多く、重症者数や死者数は増加傾向が続く。
「第6波を乗り切るためにも、なるべく早く3回目接種を受けてほしいです」(大谷医師)
ワクチン接種で副反応が出るのは自然なこと。過度に恐れず、準備をして3回目接種を受けよう。
【図解4】2回目と3回目の副反応の強さに関する調査