ウクライナ戦争で加速する「防衛費2倍」の流れ…財源は国債で将来世代の負担増す形に
画像を見る ウクライナへの侵略を指示したプーチン大統領(写真:共同通信)

 

■防衛費増額で将来の国民負担も増加

 

ウクライナ戦争は、直近の暮らしへの負担だけでなく、将来の負担も増やしそうだ。

 

プーチン大統領(69)は2月24日のテレビ演説で「ロシアは世界で最も強力な核保有国の一つ」と述べ、核の使用をちらつかせた。これを受けてか、安倍晋三元首相(67)は2月のテレビ番組で日本の核共有について「議論は行っていくべき」と踏み込んだ。

 

政治評論家の有馬晴海さんはこう指摘する。

 

「3月2日の参院予算委員会で、岸田文雄首相(64)は核共有について否定しました。しかしウクライナ戦争によって、日本でも“国防”に対する関心は高まっているようにみえます」

 

世界情勢の緊張の高まりから、防衛力を増強する方向に国が進むのだとすれば、当然、防衛費も拡大の方向となっていく。

 

’21年10月の衆院選で自民党がかかげた政権公約では「GDP比2%以上も念頭に増額を目指す」と打ち出されているが、この実現に追い風となる形だ。

 

「現在まで1%程度で推移していたものをすぐ2%にする、つまり2倍にするというのは現実味が薄いかと思われますが『2%くらいは許容範囲なのでは』という論調が強まれば、1.1%、1.2%、と少しずつ増額していくことは考えられるでしょう」

 

金額にかかわらず予算を増やすのならば、当然その財源が必要になる。前出の加谷さんは、次のように見ている。

 

「防衛費は一時的でなく、永続的に必要な予算ですから、財務省は恒久的な財源を確保するために、何らかの方法で徴税したいはず。しかしそれを『防衛税』などとすれば国民の反発も大きいでしょうから、支持率が気になる政府は国債で賄おうとするでしょう。しかし、それは政府債務の拡大となり、将来の国民の負担を増やすことにつながるのです」

 

平和は家計の味方であることがよくわかる今回の戦争。一刻も早い終結を祈るばかりだ。

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