■機構は「より良い制度にしていきたい」とコメント
中西さんは担当者の「特段話すことはない」という言葉にショックを受けていた。しかし、担当者は「私の記憶の限りでは『特段話すことはない』とは、お伝えしていないと思います。電話でしたし、メモを取るような状況でもなかったので、どこをそう捉えられたのか……。私にはわかりません」と答えた。
そこで、「“きちんと話していきたい”という方針で問題ないでしょうか?」と尋ねると、担当者は「そうです」と返答。そして意見交換会の目的について、こう語った。
「厚労省としましては、意見交換会を通して、産科医療補償制度の質を向上するという目的があります。それを担当する医政局として、親の会の皆さんから意見を聞く。それを受けて、我々はこの制度に携わるということです。
私も含めて厚労省は、意見交換会を“ガス抜き”と思って対応しているわけではありません。今後もお互いにとって有意義なものとなるよう、対応すべきだと考えています」
また、本誌は日本医療機能評価機構にも取材をした。担当者は、こう話した。
「今回のキャンセルは、厚労省が判断したものです。そして、有意義な議論を目指すことに同意します。
我々は意見交換会のことを“皆さんから意見を伺って、この制度をより良くしていく方法を考える場所”と位置付けています。制度を運営している立場として、今後もより良い制度にしていきたいという思いに変わりはありません」
親の会と、厚労省と機構。思いが交錯するなか、その溝を埋めることはできるだろうか。次の意見交換会の日程は調整中だという。
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