現在、キユーピー社の紙パック飲料に書かれた注意書きがネットで話題になっている。ピンク色のパッケージに書かれているのは以下のような一言だ。
「静脈内へは絶対に注入しないでください」
6月18日、あるTwitterユーザーが「注入した人はいるのか?」と、注意書きの写真とともにツイート。すると投稿は大きな反響を呼び、現在リツイートが2.2万回。さらに18.3万件もの“いいね”を集めている。
またTwitterでは《え?そんな人居るの?どうやって注入するの?》《考えて読むと怖い注意書》といった声や《動脈はいいのか?》《動脈は?動脈はいいの?》という疑問の声も。
日常生活で飲料商品を静脈に注入するシチュエーションはあまりないように思えるがーー。なぜキユーピーはこういった注意書きを記載しているのだろうか? 同社に取材を申し込んだところ、製品の意外な用途が明らかになった。
キユーピーによると、そのような記載がある飲み物は「ジャネフ 栄養サポート食品 ファインケア」シリーズの商品だという。
「ファインケアは口から飲むことを想定していますが、医療現場で経管流動食としても使われています。例えば胃ろうのように、管を胃に通して腸に届けることもできるんです。
一方で、医療現場では、血管から栄養を与える『静脈栄養』という方法があります。ただファインケアは、血管に入れることを想定していません。もし静脈内に注入した場合、命に関わる危険性がありますので、細心の注意を払っていただきたいと思い注意書きをしております」(キユーピー担当者)
担当者は「医療従事者の方に向けての注意書きと言えるかもしれません」といい、さらにこう明かした。
「当社の『ファインケアスープ』にも“静脈注入厳禁”の注意書きがありますし、他社の商品でも同じような注意書きがあると思われます。ただ先ほども申し上げましたように、これらの商品を血管に注入することはできません。ですから静脈だけでなく、動脈ももちろん厳禁です」
ファインケアは家庭だけでなく、医療の現場でも人々をケアしているのだ。