【5】湿った咳
<処方例>
ツムラ竹筎温胆湯+ツムラ滋陰降火湯
各1回2.5g→1日4回(朝昼夜と寝る前) ×7日分
「痰が絡む湿った咳は、気管支炎の始まりなど、下気道の炎症が疑われます。竹筎温胆湯は痰が絡んだ咳に効果的で、インフルエンザにも対処可能。滋陰降火湯は軽い乾燥した上気道の咳ばかりでなく、その少し奥の炎症にも効果的です。症状が治ったら、途中でも飲み終わりになります」
【6】軽い咳が続く
<処方例>
〔東洋〕桂枝加厚朴杏仁湯
1回2.5g→1日3回×7日分
「西洋薬の咳止め薬は、単に咳を止めるだけで、咳によって排出されるべき痰が体内に残ってしまうという弱点があります。その点、漢方薬が持っている抗炎症作用は、肺や気管支の炎症をピンポイントで鎮めてくれます。通常、2〜3日で改善が見込まれ、治ったら飲み終わりです」
【7】治ってきたけど少し症状が残っている
<処方例>
〔東洋〕桂麻各半湯
1回1.5g→1日3回 +ツムラ補中益気湯
1回2.5g→1日3回×2、3日分
「“ほぼ治っているけれど、まだ少し症状が残っている”“症状は抜けているけど、念のために最後のダメ押しをしたい”そんな場合は、この2種類を同時に服用。いずれも2〜3日分で、元気になったら飲み終わりとなります」
ここで紹介したのは医療用漢方の服用例だが、もちろん市販品でも問題ない。また、症状が複数ある場合は、処方例をもとに漢方を組み合わせて服用してもよい。逆に、漢方を組み合わせる処方で片方しか手に入らない場合でも、効果が期待できるものもあるという。ただし、いずれの場合も医師や薬剤師の指示にしたがうこと。
漢方薬の正しい知識を身につけ、第8波を乗り切ろう。
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