連日、相次いで動画が投稿される回転寿司店での迷惑行為。国内では連日取り沙汰されているが、海外にまでも波紋を広げている。
1月上旬、「はま寿司」で他人の注文を横取りして食べる動画が拡散。それをきっかけに、若い男性がレーン上の他の客の寿司にわさびをのせる動画や、「スシロー」店内で醤油のボトルや湯のみを舐め回してから元の置き場に戻したり、レーンの寿司に唾液をつけたりする動画などが続々とSNSに投稿された。「くら寿司」についても、4年ほど前に撮影されたと思われる「一度レーンから取った寿司を再びレーンに戻す」という動画がひろまってしまった。
インターネットの発達により日本で起きた出来事が世界にも瞬時に拡散される現在。今回の迷惑行為に驚きを示したのは日本人だけではないようだ。
韓国では、テレビ局MBCが投稿したニュース動画が270万回以上再生されたうえ、米国のCBSなどのテレビ局系メディアでも”Sushi Terrorism”として報じられる事態に。
米の雑誌『TIME』も、“「寿司テロ」は日本の食の安全を脅かすバイラル・ビデオのトレンドだ”と報じている。そのほか、英国の新聞誌『The Guardian』や、フランスのテレビ局であるBFMTV、インド最大手の週刊誌メディアである『India Today』もニュースとして取り上げるなど、世界中のメディアが関心を寄せているのだ。一部メディアでは、モザイク無しで問題となった動画を報じている。
日本を代表する文化として世界的に有名な回転寿司。その安全性が脅かされたことに、衝撃を受けるのは海外の人も同じのようだ。アメリカのニュース解説チャンネル・The Young Turksにアップされた寿司テロについての動画には1000件以上のコメントが寄せられている。
《これはひどい!食べ物で遊ばないでほしい。この子供たちは他人のビジネスを傷つけているだけ。胸糞悪い》
《日本人がやったこととは思えない》
《OK もうこのタイプのレストランにはいかないわ》
《彼は日本の恥だと思う》
《日本人はとても品で文明的だと思っていました。日本文化好きとして、とても残念です》
海外でも日本食への注目が高まっていることもあり、回転寿司チェーン各社は、海外進出にも積極的だ。「スシロー」の運営会社は2023年に最大60店を海外で出店することを明らかにしており、くら寿司も2024年8月までに米国のニューヨーク州に初出店するなど米国での事業拡大を計画しているという。
迷惑動画の世界的拡散が、回転ずしチェーンの海外進出に水を差す結果とならなければいいが……。