鈴木俊一財務相(写真:時事通信) 画像を見る

トリガー条項の凍結解除に、課題が多いとして慎重な姿勢を見せる財務省。しかし、その“課題”に対して違和感を覚えたという声が続出している。

 

トリガー条項は2010年度税制改正で導入された制度で、ガソリンの平均小売り価格が3カ月連続で160円を超えた場合に、揮発油税と地方揮発油税の一部である25.1円の課税を停止するというもの。’11年の東日本大震災のときに成立した震災特例法によって発動が凍結されてきた。

 

燃料価格が高騰するなか、世論からはトリガー条項の凍結解除が声高に叫ばれてきたが、これまで政府は課題が多いとして否定的だった。しかし11月22日、風向きが変わる出来事が。衆院予算委員会で、国民民主党の玉木雄一郎代表(54)がトリガー条項の凍結解除を条件に「2023年度補正予算案に賛成してもいい」と述べたところ、岸田文雄首相(66)が「凍結解除を検討したい」との意思を示したのだった。

 

とはいえ、財務省は慎重な姿勢のようだ。11月24日、鈴木俊一財務相(70)は閣議後の記者会見でトリガー条項の凍結解除について、「脱炭素に向けた国際的な潮流、さらに財務大臣としての立場から言えば、国・地方合計で1.5兆円もの巨額の財源が必要となることなどの課題がある」とコメント。財務省としては、今後行われる自民党、公明党、国民民主党による協議結果を踏まえ「適切に対応していきたい」とした。

 

課題として、“1.5兆円の財源が必要になる”ことを挙げた鈴木財務相。しかし、SNS上ではこの指摘に疑問の声が相次いでいる。というのも、現在のガソリン価格などの高騰対策として、石油元売り会社へ支給される補助金の予算総額が、’22年1月の開始以降すでに6兆円超に及んでいるためだ。今後の補助制度の延長で、予算はさらに膨らむ可能性もある。

 

《ガソリン補助金には6兆ほど使われてるんやけど、言ってることおかしいな???》
《激変緩和措置で元売りにすでに6兆入れてるんだから(元売りは黒字)、消費者に1.5兆円入れても全く問題ない》
《補助金で6兆、東京オリンピックに4兆は良いのに、トリガー条項の1.5兆は駄目な謎》
《既に石油元請けに6兆もの補助金出してるのに何言ってんだ、この爺さん》

 

政府はこの違和感に、明確な回答を示すことができるだろうかーー。

出典元:

WEB女性自身

【関連画像】

関連カテゴリー: