■今年7月にはさらなる混乱が待ち構えている
こうした状況のなか、保険組合や医療機関がとくに危惧しているのが、後期高齢者の“紙の保険証(後期高齢者医療保険証)”の有効期限が一斉に切れる今年7月末だ。
「過去にマイナ保険証の登録はしたものの、『ずっと紙の保険証を使っていた』という方の場合、マイナ保険証に登録したことを忘れている可能性もあります。
資格確認書が届くと思っていたのに送られてこない、ということになりかねません。
今年7月から8月にかけては、そういう方が続出するのでは、と危惧しています」(前出・上所さん)
マイナ保険証に登録している場合、加入している保険組合によっては、「資格情報のお知らせ」という紙が送られるが、これは保険証としては使用できない。不安な方は、現行の保険証の有効期限が切れる前に、加入している保険組合に確認しておこう。
一方で、登録解除が増加している現状を、厚生労働省はどう見ているのか。本誌記者が問い合わせると、木で鼻をくくったような答えが……。
「カードリーダーが使えない場合は、マイナポータルにログインしていただけたら資格情報が確認できます。
また、高齢者や障害者の方でマイナ保険証の利用が困難な場合は、お住まいの自治体に申請していただければ資格確認書の交付が受けられます」
マイナ保険証が国民の信頼を得るには、まだまだ時間がかかりそうだ。

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