金利爆上がりの今が買い時!個人向け国債の目的別選び方
画像を見る 長期金利の指標となる日本国債も利回り1.5%を超えることが(写真:共同通信)

 

■銀行などによる個人向け国債購入キャンペーンも

 

【2】もうすぐ60歳で定年を迎えるBさん。再雇用で65歳まで働いてから、自宅をリフォームしようと計画中。退職金の一部をリフォーム費用として確保しておきたい。

 

「5年間確実に保有できるなら、5年満期で金利が高い新窓販国債5年がいいでしょう。新窓販国債の元本割れリスクは中途で売却する場合だけ。満期まで保有できるなら、金利の高さで選びましょう」

 

【3】昨年始まった新NISAで投資デビューしたCさんは、当時人気だったS&P500にいまも積み立て投資中。ただ最近“トランプリスク”などに不安を覚えている。

 

「トランプリスクはともかく、資産が株式だけの状況は避けたほうが無難です」

 

株式と債券はシーソーの関係で、株価が上がれば債券価格は下がり、株価が下がれば債権価格は上がるものだ。リスクヘッジを考えると資産は株式と債券を半分ずつ持つのが理想的とされる。

 

「S&P500はアメリカ株式に投資する投資信託なので、Cさんの資産は株式だけ。株価が下がると大打撃を受けるので、資産の一部を国債に入れ替えるといいでしょう。近々使う予定のない資金なら、もっとも金利の高い新窓販国債10年がいいと思います」

 

【4】「資産運用は安全第一」がモットーのDさん。今後、金利は上昇すると読んで、国債や定期預金を物色している。ただネットは苦手なので、身近な銀行で取引したい。

 

「銀行の預金金利も上昇中です」

 

ネット銀行などの定期預金では金利1%超も見かけるが、メガバンクだと1年定期が0.275%、2年定期で0.325%だ。

 

「金利の上昇局面では、満期期間が短くて高金利な預け先を選び、満期が来たらより高金利な預け先に移すことを繰り返します。安全性を考えると国債か定期預金ですが、いまなら満期期間の短い新窓販国債2年が第一候補だと思います」

 

【5】自分の収入から少しずつ安全に、コツコツ積み立て感覚で投資したいパート勤めのEさん。

 

「急にお金が必要になって中途解約しても元本割れリスクのない個人向け国債がおすすめです。金利の上昇に期待して、変動10年を毎月購入するといいでしょう」

 

国債の利子は半年ごとに受け取れるが、毎月購入を6カ月続けると、毎月指定口座に利子が入金されることになる。チリツモの運用効果を実感できるだろう。

 

【6】退職金からまとまった資金を国債で運用しようと考えるFさん。せっかく大金をつぎ込むなら、なにかお得なことはないのだろうか。

 

「銀行や証券会社では、個人向け国債購入キャンペーンがよく行われています。たとえばみずほ証券では、変動10年の購入額が100万円台なら1千円、300万円台なら4千円、500万円台なら7千円、1千万円だと1万4千円の現金がもらえるキャンペーンを定期的に開催しています」

 

キャンペーンの対象は個人向け国債の変動10年と固定5年が多いが、もらえる金額は金融機関によりさまざまだ。よりお得なキャンペーンを探すのも楽しいかも。

 

自分に合った国債で、老後資金をがっつり貯めよう。

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