■漫画家・倉田真由美さん 高い支持率を味方につけて、社会保険料の負担減に切り込んで
「“女性総理”に、特段のこだわりを持っていませんでしたが、私が生きている間に誕生するとは思っていなかったので“社会が変わったんだな”と好意的に受け止めています。
ただそれよりも、政治家の家系ではなく、苦学した地方出身者が政界のトップに上り詰めたことが、性別を超えてすごいことだと思っています。
世襲すべてがダメだとは思いませんが、政治家は、簡単になっちゃいけないはずです」
こう語るのは、漫画家でコメンテーターの倉田真由美さん。個人的に関心が高いのは外国人問題だという。
「外国人が増えてきた体感は、誰もがあるのではないでしょうか。私自身、急激な変化で心の準備が整っていない状態です。先んじて移民を大量に受け入れた欧州では、決してよい面ばかり起きているわけではないと伝えられています。
移民政策は国の形を変えるほどの重要事項だと思うので、今後、あらゆる選挙の争点にして、メリット、デメリット合わせた、さまざまな考え方を知りたいです。
高市さんに対しても、就任する前後には移民の数の制限に関して言及されていましたが、ここに来てトーンダウンしているように感じます。自民党の方針を一人で決められないことは承知していますが、お考えを知りたいです」
こうした大きな期待を寄せているのも、高い支持率があるからだろう。
「高市さんのキャラに対する人気もあるのだと思いますが、ストレートでわかりやすい答弁に好感が持たれているのでは。
最近では、女性閣僚が2人にとどまっているという指摘に、『私が入ると3人。内閣総理大臣と、女性初の財務大臣誕生にも注目してほしい』と返した姿が、印象に残っています」
若い年齢層からの人気が高いことも、現政権の特徴の一つだ。
「SNSではさまざまな政治的な意見を目にしますので、若者も政治にコミットしやすくなったのでしょう。
何より、物価の急激な上昇が生活を苦しめています。この2?3年で板チョコが2倍、米が2倍……。生活への危機感が、若者の目を政治に向けているのではないでしょうか」
だからこそ、若者目線の政策にも期待している。
「少子高齢化で働き手が少なくなるなか、社会保険料の負担が増しています。現状でも税や社会保障費の負担は、国民所得の約50パーセントを占める“五公五民”の状態です。
これまでは票につながる高齢者に向けた政策が優先されていましたが、若者の支持がある高市さんが、社会保険料などの負担減に切り込めるのか、注視していきたいです。
いずれにしても、SNSは庶民の声の集大成。高市さんは敏感にSNSの意見なども取り入れ、世論を見ながら自分のやりたいことを固めていっているように感じます。今後も、そういった姿勢は折れずに堅持していってほしいです」
