「国民生活をガン無視」経済のプロ荻原博子が斬る!高市政権“法改正ラッシュ”の裏で進む国民負担増の事態
画像を見る 経済ジャーナリスト・荻原博子さん(写真:本誌写真部)

 

■「悲願」食品消費税の減税は国民会議に丸投げ

 

国会は最終盤になって、会期を7月25日まで延長しました。まだゴリ押しで、駆け込み成立させたい法律が残っていたようです。

 

1つは「改正国民投票法」です。憲法改正の手続きを定めた法律ですが、最低投票率の規定がない、ネット広告の規制もないなど不備だらけといえるでしょう。

 

もう1つは、日本維新の会がゴリ押しする「副首都法」です。大規模災害の際に、首都機能を代替する副首都を設ける法律ですが、副首都は大阪でいいのでしょうか。
南海トラフ地震が起きたら、東京も大阪も太平洋側は丸ごと被災する危険性が高いのですが……。

 

いっぽう、まったく手つかずなのは、国民の生活に関わる政策です。「悲願」とまで言った食品消費税の減税は社会保障国民会議に丸投げ。しかも高市首相は「消費税減税は2年間」を強調します。

 

わずか2年のために、すでに半年も議論し決定を見ないとは途方に暮れます。食品消費税を1%にし、その1%分を給付で補う案もありますが、複雑すぎます。

 

いっそ、食品消費税の負担分を給付金にしてはいかがでしょう。食品消費税の年間税収は約5兆円。国民に均等に分けると1人約4万円です。これを2年間給付するのが、今困っている国民をいち早く救う方法だと思います。

 

ですが、今すぐの実現は難しいと思います。選挙で大きな武器になる消費税減税は、2027年4月の統一地方選挙用に温存しているのではないかと私は思っています。

 

国民は生活苦にあえいでいます。国の物価高対策は現在、ガソリンと電気・ガスの補助金のみ。住宅ローン利用者への金利補助や、水道の基本料金無償化など、高市首相独自の生活支援を望みます。

 

国民生活をガン無視する高市内閣の支持率は急落中です。毎日新聞の世論調査(7月18~19日実施)では支持率が41%、不支持率が44%と、不支持率が上回りました。

 

「期待を裏切った」と見限られる前に、高市首相には生活を底上げする政策を考えてほしいものです。

 

【PROFILE】

おぎわらひろこ

家計に優しく寄り添う経済ジャーナリスト。著書に『65歳からは、お金の心配をやめなさい』(PHP新書)、鎌田實氏との共著『お金が貯まる健康習慣』(主婦の友社)など多数

 

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