福岡県議会の蔵内勇夫議長(写真:共同通信) 画像を見る

8月20日、福岡県議会の蔵内勇夫議長(72)は、9月定例会(9日開会予定)の会期中に議長を辞任する考えを明らかにした。ただ、各社取材によると、議員辞職はしないという。1カ月以上続く福岡県議会の混乱は収まる気配がない──。

 

事態の発端は、7月7日、元自民党の吉松源昭(もとあき)福岡県議が、自民党県議時代に議長の人事をめぐり、懇親会費やゴルフコンペ代、議会運営の “根回し” などの名目で、総額2000万円超を支払ったと記者会見で説明したこと。告発の矛先が向けられた1人こそ、“福岡県議会のドン” と呼ばれる蔵内議長である。

 

吉松県議は、8月14日、県議会に議長辞職勧告決議案を提出。審議を経て17日に採決が決まったものの、採決当日に思いも寄らない展開を迎える。採決直前になって、自民党の林泰輔県議が「採決中止」の緊急動議を提出したのだ。

 

動議はほかの会派も賛成したことで、可決となった。つまり、辞職勧告決議案は採決されないまま葬られた形だ。採決がおこなわれなかったことに対し、吉松県議は「民主主義の議会のやり方とは到底言えない」と取材陣の前で怒りをあらわにした。

 

地元メディアの政治担当記者は、舞台裏の駆け引きを明かす。

 

「動議提出は決してハプニングではありません。もともと、林県議は蔵内議長の秘書を務めていた経歴があり、2人は “師弟関係” にあたります。

 

自民党福岡県連は採決前に議員集会を開いており、採決で賛成を求める議員もいました。しかし、途中で蔵内氏も出席し、不信を招いていることを陳謝。『あの蔵内さんが頭を下げた』と驚く県議もいましたね。集会後、蔵内議長は報道陣にも30秒ほど頭を下げた。謝罪の姿勢を見せることで、採決阻止に持ち込んだのです。

 

もちろん、採決で可決されたとしても、あくまで辞職勧告であるため、辞職を強制するものではありません。ただ、その決議すらおこなわないよう “根回し” したということです」

 

ある自民党関係者は、「蔵内氏をめぐる問題は、すでに別のテーマに移っている」と指摘する。

 

「“ポスト蔵内” という権力闘争です。蔵内氏は10期を数えるベテランで、12月には73歳になります。もともと今期での引退も囁かれており、今回の件を受けて、次の選挙への不出馬を決めたとも噂されます。

 

蔵内家は福岡県政で国会議員も輩出した名門。すでに後継者として、長男の謙氏の名前が取りざたされています。ただ、議長だけでなく、県議まで辞職すると、政治的影響力を維持できなくなり、長男が立候補しづらくなるという思いがあるはず。蔵内氏が県議をやめなかったのは、スムーズに “世代交代” するための方策でしょう」

 

蔵内氏には、もうひとつ懸案があるようだ。

 

「蔵内氏は、『全国都道府県議会議長会』の会長でもありますが、議長をやめれば自動的に地位を失います。『世界獣医師会会長』をはじめ、多数の肩書を手に入れた人ですから、やはり地位を1つでも失うのは、忍びないでしょうね」

 

疑惑の真相解明が棚上げされた現状に対し、世間の追及がやむことはないだろう。

 

画像ページ >【写真あり】蔵内議長の“1000平米”大豪邸(他2枚)

出典元:

WEB女性自身

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