9月17日に予定されている高市早苗内閣の改造人事をめぐり、12日付の「産経新聞」は、林芳正総務相(65)が留任したい考えを高市首相に伝えたことがわかったと報じた。
これは、以前報じられていた林氏のスタンスとは異なるものだ。
「“ポスト高市”を狙う林氏は周囲に『次は閣内に入りたくない』とこぼしていました。首相の支持率が急落して辞任などに追い込まれた際は、閣外に出ていたほうが、いろいろと振る舞いやすいからです。林氏が所属していた旧宏池会を中心とした全国の仲間のもとを回ったり、首相に対しある程度とがった発言ができるといったメリットも多い。旧宏池会のメンバーの多くも、閣外に離れるよう求めています」(政治担当記者)
では、林氏は本当に留任の意向を首相に伝えたのだろうか。
「内閣改造と16日に予定されている党役員人事については、2025年の自民党総裁選で争った茂木敏充外相、小泉進次郎防衛相、そして小林鷹之政調会長の3人については、“留任”の方向性と各紙が報じています。2027年秋の総裁選でもライバルになり得る相手を閣内や党重要ポストに就けて封じ込め、総裁選に立候補しづらくするという高市氏の作戦ともみられています。仮に林氏が閣内に残るとしたら、高市氏による“ライバル包囲網”が完成することを意味します。林氏はかつて所属していた旧宏池会周辺には『閣内に入りたくない』と漏らしていたようですから、方針転換したのかもしれません。ただ、現段階で『産経新聞』しか報じていないため何とも言えません」(同前)
しかし、2025年の総裁選で5人中3位だった林氏は、ポスト高市を虎視眈々と狙っているとみられている。
自民党のベテラン秘書が言う。
「林さんは、前回の総裁選で地方票が少なかったことから、総務相として公務での全国出張を含め、全国の仲間を増やすために地方行脚を続けてきました。総務相は地方を回れますからね。今度の組閣人事では閣外に出るだろうと党内でも見られていたため、『産経新聞』の報道には驚いています。今、高市内閣の支持率は回復傾向にあり、沖縄県知事選も勝てそうで、政権はしばらく安定するでしょう。ここで露骨に閣外に出たいという考えを示せば、逆に反発を買う可能性があるため、林さんは高市政権を支えながら様子を見ようと判断したのではないでしょうか。総務相は公務での全国出張も多いので、引き続き全国の党員の仲間を増やす活動を続けながら、牙を研ぐということかもしれません」
林氏については、9月11日放送のTBSのCS番組で森山裕前幹事長が、「十分に(首相を)務める能力を持っていることは間違いない」と評価するなど、「次期総裁選では高市氏の最大のライバルになる」(前出の記者)という見方が強い。
旧宏池会関係者も、林総務相留任報道には疑心暗鬼のようだ。
「林さん本人は『閣内に入りたくない』と周囲に話していました。ただ、留任したいという本人の意思を確認できていないため、詳細はわかりません。人事情報は間違えることもあるでしょうし、他紙が『産経新聞』の報道に追随して報じていないため、本当なのかどうか。ただし、どういう立場であれ、林さんは1年後の総裁選には必ず出馬しますよ」と話す。
“ポスト高市”をめぐる林総務相の動向が注目されている。
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