■「支持する」「支持しない」だけでも数字が変わる
さらに、数字を左右するのが質問の仕方だ。
「例えば『支持する』『支持しない』の二択なのか、『わからない』という選択肢があるのかによっても違います。はっきり答えない人に『あえて言えばどちらですか』と重ねて聞く方法もあります」
質問の順番によっても回答は変わり得る。そのため、内閣支持率は、ほかの質問の影響を受けないよう、調査の冒頭で尋ねるのが一般的だという。
「各社には、それぞれの調査方法や質問の仕方があります。だから、数字だけを単純に比較することはできないんです」
では、今回のJNNの「1.9ポイント上昇」はどう受け止めればいいのか。
「世論調査は国民全員に聞く全数調査ではなく、標本調査ですから、必ず誤差が生じます。回答者が約1,000人で、支持率が60%台なら、単純計算で3ポイント程度の標本誤差があります。今回の1.9ポイントという変化も、偶然生じる誤差の可能性があります。ですから、1.9ポイント上がったからといって、一概に実際に支持が拡大したとは断定できません」
岩本氏は同じ調査機関の数字を継続して見ることが重要だと話す。
「世論調査を見るときは、各社の数字を比べるよりも、同じ調査機関の結果を継続して見ることが大切です。各社で質問の仕方や調査方法が異なるため、支持率が高い、低いと単純には比較できません。同じ調査機関なら基本的に同じ方法で調査を続けているので、支持率が長期的に上がっているのか、下がっているのか、その傾向をつかみやすいんです」
一方、調査方法によって数字が変わるので、意図的に支持率を高く、あるいは低く見せることも理論上は可能だ。だからこそ、岩本氏が重要だと訴えるのが、調査方法の情報公開だ。
「どんな質問を、どんな順番で行ったのか。各社にはすべて公開してもらった方がいいと思います。できるだけ詳しい情報を公開し、それぞれの調査が検証に耐えられるようにしてほしい。それによって世論調査への信頼も高まるのではないでしょうか」
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