全世界で6千500万部を売り上げたベストセラー小説を、奇才デヴィッド・フィンチャー監督が映画化した『ドラゴン・タトゥーの女』。本作でヒロインに抜擢され、見事、アカデミー賞主演女優賞の候補となったシンデレラガールがルーニー・マーラ(26)だ。
「髪の毛を切り、眉毛を脱色し、いくつかは本物のボディピアスをつけたわ。乳首のピアスはリアル(本物)よ。この役になりきるためには必要なことだったの。穴を開けるときはちょっと痛かったけどね(笑)」
スクリーンでは、鬼気迫るハードアクションや全裸でのレイプシーンを演じて見せた彼女だが、実際のルーニーはハニカミ笑顔がキュートな、内気でとってもおとなしい女のコ。実は彼女、アメリカを代表する名門のご令嬢なのだ。
ルーニーのひいおじいさん2人は、アメリカンフットボール最大のプロリーグ、NFLのピッツバーグ・スティーラーズの創設者アート・ルーニーと、ニューヨーク・ジャイアンツの創設者ティム・マーラ。アメフトはアメリカでもっとも人気があるスポーツだけに、彼女は「NFLの2つのロイヤルファミリーのお譲様」と紹介されることも。マーラ家は、日本でいえば、阪神と巨人を創設した一族のようなものなのだ。
そんな裕福な家庭に育った彼女だが、意外にも両親は女優への道に最初から理解があり、「それどころか、自分の夢に向かって一生懸命努力しなさいと、背中を押してくれた」という。御令嬢らしからぬ赤裸々な演技の陰には、家族のサポートがあったのだ。