「『ミニ保健』をご存知ですか? 正式には『小額短期保険』というものです。通常の生命保険や損害保険とは違い、保険期間2年以内、保険金額は最高1千万円に制限されていますが、大手の保険会社では扱っていないユニークな商品も登場しています」

そう話すのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。色々な保障がつく分、料金が高くなることが多い保険。だが今、必要な保障だけ、しかもこれまでなかった分野までカバーする『ミニ保険』が注目されている。そんな『ミニ保険』を荻原さんが紹介してくれた。

【おくちとからだの保険 ぺりおDM80】(エクセルエイド小額短期保険)
糖尿病や歯周病の持病がある人でも加入できる珍しい保険。病気やけがで入院したときの入院中の手術給付金日額5千円、入院中の手術給付金5万円。歯周病治療の手術給付金2万5千円(2回まで)などの保障がついて、保険料は40歳女性で月々2千906円。

【レディーライフ】(アイアル小額短期保険)
一般の保険会社の場合、不妊治療中の女性は保険加入が難しく割増保険料が必要なケースが多い。だがこれは通常料金で加入できる医療保険。死亡保障300万円。女性特有の病気で入院した場合は給付金日額1万円などの保障がつき、40〜44歳の女性で月々2千90円。

【チケットガード】(チケットガード少額短期保障)
チケットぴあサイトで購入したイベントチケットを対象に、病気やけが、交通機関の遅延などで参加できなかったチケットの代金を全額返金してくれる。保険料は5千円のチケットで550円。1万円のチケットで850円。

また、葬儀費用を自分で用意したい人への保険や遭難事故時の捜索費用を補償する保険、地震保険が単独で加入できる保険などもある。ターゲットを絞り、少ない月々の保険料で使い勝手がよさそうな『ミニ保険』だが、荻原さんは心配なポイントもあげている。

「国内の生命保険会社や損害保険会社は、破綻した場合に契約を引き継いでくれる『契約者保護機構』がありますが、『ミニ保険』にはそれがありません。会社が破綻したら契約が無効になってしまう危険があることは、確認しましょう。ただし、ユニークな商品の登場は、今後も期待したいですね」

経済ジャーナリスト
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