ソフトバンクのCMで“白戸家のお父さん犬”としてブレイクし、日本で最も有名な犬といっても過言ではない北海道犬のカイくん(10)。そんな彼の所属事務所である『湘南動物プロダクション』で、13年間にわたる税金未納が発覚したという。

「2月初旬、所属事務所へ税務調査が入ったんです。でも社長の伊賀紀江氏(53)は『そのときは亡くなった坂本篤熙が社長。だから私は知らないし、関係ない』と主張。当時は彼女も取締役だったのに、最後まで逃げの一手でした」(所属事務所の内情を知る関係者)

会社の歴史は’72年からと古く、湘南動物企画、(有)湘南動物プロダクション、(株)湘南動物プロダクションと、複数回にわたり解散と設立を繰り返してきた。’10年7月に現在の所在地である千葉県成田市に土地を購入したが、前社長の坂本篤熙さんが10月に死去し解散。だが、’12年に当時の取締役だった伊賀氏が再び会社を設立し、現在に至る。

「湘南動物プロダクションでは、裁判も抱えているんです。事務所の敷地内にライオン舎を作った際の建設費3千万円が支払われていないとして、昨年11月に業者から訴えられました」(前出・所属事務所の内情を知る関係者)

 訴えた会社に連絡したところ、実際に裁判中であることを認めた。現在の事務所は年間7千万円もの売り上げで、広大な土地に多数の動物を所有している。そんな好調な業績にも関わらず、なぜ税金未納や裁判のトラブルになっているのか。伊賀社長に話を聞いた。

「裁判であの業者が請求している金額は偽造したものです。社員の誰もそんな金額の話は知らないし、坂本が亡くなる前のことだったのでわからないんです。1カ月前、事務所に税務署が来たことは事実ですが、まだ調査中のようです。前の社長の時代のころはわからないですが、私の代になってからは税理士さんにきちっとやってもらっています」
 
 税務署が来たことや裁判になっていることは認めたが、「私は知らない」の一点張りだった。気になるのは、思わぬトラブルに巻き込まれたカイくんの今後。いったいどうなってしまうのか。税金問題に詳しい『みらい総合法律事務所』の大菅剛弁護士はこう指摘する。

「会社が変わっても“事実上、前の会社と同じ”と認められれば、現在の会社に税金支払い義務が生じる可能性があります。追徴金を払えない場合は資産を差し押さえることに。動物は法律上ではモノとみなされるため、カイくんも会社の所有であれば対象です。競売になることもありえますが、現実的にはその前に任意売却する可能性が高いでしょう」

関連カテゴリー:
関連タグ: