衝撃の発表から数日後の4月上旬、つんく♂(46)は都内のグラウンドにたたずんでいた。冬のような寒さのなか、駆け回る子どもたち。この日はサッカー教室が開催されていて、なかには彼の愛する双子の長男(6)と長女(6)の姿が。まだブカブカのユニフォーム姿で、必死にボールを追いかけている。そんな我が子を見つめるつんく♂。そして彼は、目を細めて笑った――。

 4月4日、母校・近畿大学の入学式で声帯全摘出の事実を明かしたつんく♂。昨年3月に喉頭がんを公表。放射線治療の末、同年9月には“完全寛解”を報告していた。だが、がんは再発。そして彼は同年10月に声帯全摘手術を受けたのだ。

 喉頭がんの5年生存率は70%で、再発の場合はさらに確率は下がるという。つんく♂にとって、まさにギリギリの決断だったといえる。そこには、子どもたちの存在も大きかったようだ。08年に産まれた双子の長男・長女、11年に産まれた次女(4)は、ともに「パパが声を失った」と大きなショックを受けていた時期があったという。

「そんな子どもたちを前にして、つんく♂さんは『このまま落ち込んでいられない』と奮起したんです。これまで、つんくさんは苦難があっても『今がベストだと考えよう』と口にしてきました。そして『今という瞬間をどう残していくか』にもこだわってきた。そんな彼のモットーを、子供たちに伝えようと誓ったようです」(音楽関係者)

 彼は近畿大学の入学式でも《こんな私だから出来る事、こんな私にしか出来ない事。そんな事をこれから考えながら生きていこうと思います》とコメントしている。それは「今をベストに生きる」という彼のモットーそのものだった。

そんな父の背中に触れ、子どもたちも次第に元気を取り戻していったという。そしてこの4月から、双子の長男と長女はピカピカの小学1年生になった。本誌が目撃したのは、そんな子供たちをサッカー練習に連れてきた姿だったのだ。

グラウンドに出ると、一生懸命ボールを追いかける子どもたち。それを優しく見つめるつんく♂は、何度もスマートフォンで撮影していく。言葉はなかったが、その姿は「パパはこれからもずっと側にいるよ」と“命のエール”を送り続けているようだった。

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