ドラマ撮影が始まる前に、ロングヘアをばっさり切った蓮佛美沙子(24)。

「もう、すがすがしいです。シャンプーもラクだし。じつは、数年前から切りたいと思っていて。作品でいいご縁があったらそれを機に切ろうかと、事務所の人とも話していたんです」

 現在放送中のドラマ『37.5℃の涙』(TBS系)で病児保育士のヒロイン、桃子を演じている。病児保育士とは、子供が発病したときに仕事を休めない保護者の代わりに、子供の面倒をみる人のこと。タイトルにある37.5℃は、子供が保育園に行ける体温のボーダーライン。

「子供はすごく好きで、中学のころ職場体験をしたときに、保育士さんの研修をさせてもらいました。役者の次に保育士さんになりたいと思っていたほどです。もし病児保育士という職業を当時の私が知っていたら、保育士の道を選んでいたかもしれません」

 とはいえ、子供が好きということだけでは勤まらないのが病児保育の現実。各家庭が抱える複雑な事情を感じながら、職務を果たしていく。役柄を通じて感じたこの職業への感想は?

「本当はもっと甘えたいのにそれができない子供や、本当はもっとかまってあげたいけど仕事でそれができない保護者の方。そういう板挟み状態に身を置く、大変な仕事だなと思いました」

 ドラマには毎回、多くの子役たちが出演するが、撮影現場はやはりにぎやかだという。

「休憩中は走り回っていても、本番で寝てしまう子もいます」

 そんな子役たちののびのびとした演技を見て、演技派といわれる蓮佛も思うことがあるそうだ。

「昔から、子供と動物と老人にはかなわないと思っています。今回もそうです。どうあがいても届かない、超越したものを持っているから、完敗という感じです」

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