「花山伊佐次役の唐沢寿明さんは、現場に入ってカメラテストの時に、ユーモラスなことをやって、常子(高畑充希)たちを笑わせていますよ。最初からガツンとお芝居をやっていると最後までもちません。初めはリラックス、2回目、3回目日テストで徐々にテンションを上げていって、本番にピークを持って行きます。ベテランの唐沢さんが、そうやってペースをつくってくれるので本当に助かります」
そう最新の収録エピソードを教えてくれたのは、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』の制作統括の落合将さん(48)。視聴率20%超をキープする、『とと姉ちゃん』。残り3カ月は待望の“編集者・常子”の登場となる。とくに7月以降は、三姉妹の“仕事ぶり”や、個性あふれる新キャストの顔ぶれに注目してほしいという。
「最大の見どころは、常子が雑誌『あなたの暮し』を立ち上げていく経緯でしょうね。そこで三姉妹の関係が少しずつ変化していきます。ドラマ前半では、常子と美子(杉咲花)が仲たがいするシーンがありましたが、後半では一転、美子が何度か常子の窮地を救う。花山と常子が対立することがあっても、美子が間に入って仲を取り持ったりする。一方、次女の鞠子(相楽樹)はなかなか夢を形にできず、新たな幸せを模索していきます」
新キャストで、常子が創刊する雑誌『あなたの暮し』で編集長を務める花山は、ひと癖もふた癖もある人物。
「唐沢さんは、花山のモチーフとなった『暮しの手帖』編集長の花森安治さんのことを『あの人は美しいものに殉じた人だ』と表現しました。人物像の深い部分まで理解しているんだなと驚きました」
後半戦もますます楽しみな『とと姉ちゃん』。好調の秘訣はいったいどこにあるのだろう。
「何より常子、鞠子、美子の三姉妹のチームワークは抜群!撮影終了後も、よく3人で焼き肉店に行っては盛り上がっているようです(笑)」