4月25日、矢部太郎(40)が漫画「大家さんと僕」で「第22回 手塚治虫文化賞 短編賞」(朝日新聞社主催)を受賞。同賞を受賞するのは、漫画家以外では初めてとなる。
同賞は、日本国内で刊行・発表されたマンガで優れた成果を挙げた作品および個人・団体に贈られるもの。03年から設けられた短編賞は「聖☆おにいさん」の中村光(34)や「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリ(51)といった、そうそうたるメンツに贈られている。
「大家さんと僕」は一風変わった大家のおばあさんと「僕」との、あたたかくも切ない交流を描いた漫画。昨年10月に刊行されたが、約半年で累計発行部数は21万部。第2期の連載も「週刊新潮」にてスタートしたばかりだ。
同日、授賞式に登壇した矢部はこう喜びを噛み締めている。
「賞には無縁だった僕が、憧れの手塚先生のお名前の付いた賞をいただけるなんて大変嬉しいです」
矢部はファンクラブに入っていたほど手塚治虫のファンであり、「手塚治虫さんっていうお名前が入った賞なのでうれしいです」とも語った。
受賞を“大家さん”に報告したという矢部。“大家さん”は「ご立派になられましたね」と褒めてくれたという。さらに「私も女学校4年生のときに歌で賞をとったの」と“大家さん”は思い出を語ってくれたが、矢部が「伊勢丹で買った薄紫色のカーディガン」をプレゼントすると「母が好きな色だわ」と“真意の定かでない”返事があったと矢部は明かした。
ファンからは祝福の声が上がっている。
《『大家さんと僕』はネット配信期から読んでいて、その繊細な文学性に驚かされていました。よいものがちゃんと認められるのはイイコト!おめでとうございまーす》
《おめでとうございます 大家さんと矢部さんのファンになりました。お二人の素敵な関係がいつまでも続きますように》
《好きなエッセイ漫画なので嬉しい 私は祖父母との関わりがあまりなかったので、年長者の方とのこういう温かい関係にすごく憧れます》
“大家さんと僕”は「芸人だからこそ描けたと思う」と発言した矢部。今後も芸人と漫画家の“二足のわらじを履く”という矢部はその理由について「芸人ってやめるもんじゃないです。“芸人”っていう人間だから」と語った。これからの活躍にも期待したい!